イタリア語入門講座です。礼儀正しい挨拶はコミュニケーションをする上で欠かせないもの。今回のレッスンでは基本的な挨拶、TPOに応じたフォーマルそしてカジュアルな質疑応答、自己紹介の仕方を学びましょう。
★ 挨拶 ★
挨拶はコミュニケーションの基本。イタリアではお店に出入りするときにも挨拶をします。一言挨拶があるだけでお互いの気持ちも近くなるというものです。
- Buon giorno おはよう/こんにちは
- Buon pomeriggio こんにちは (Buon giornoの方がよく使う)
- Buona sera こんばんは
- Buona notte おやすみ
- Buona giornata 良い一日を
- Buona serata 良い晩を
buongiorno と buonasera ( buon giorno 又は buona sera という表記もOK) はフォーマルな挨拶です。buongiornoは“おはようございます”と“こんにちは”という両方の意味があり大体朝から夕方4時くらいまでの挨拶で使います。
“こんにちは”と挨拶するのに “Ciao” は良く耳にしますがこれはカジュアルな挨拶なので初対面の人や目上の人に挨拶するときは軽すぎるのでフォーマルな挨拶をしたほうがいいでしょう。時間帯に応じて”Buongiorno” や “Buonasera”, そのほか “Salve” といったカジュアル過ぎない挨拶をします。
- Arrivederci さようなら
- Ci vediamo またね
- Ci si vede いつかまた
- Ci sentiamo 連絡するね
- A presto また近いうち
- A domani また明日
- Alla prossima また次回
- A dopo また後で
- Benvenuto / Benvenuta / Benvenuti ようこそ・いらっしゃい
(男性単数/女性単数/複数)
“Arrivederci “はフォーマルな挨拶で敬語を使う相手に使う。友人同士で普段の別れの挨拶をするときには “Ciao” や “Ci vediamo” がよく使われます。
☆ 使える挨拶フレーズ ☆
- Buon giorno a tutti!
皆さん、おはようございます。
- Buon pomeriggio signora, posso aiutarLa?
こんにちは、奥様。何か手伝いましょうか?
- Buona sera Franco, come va?
こんばんは、フランコ。調子はどう?
- Buona notte e sogni d’oro.
おやすみ、良い夢を
- Buona giornata e buon lavoro.
良い一日を、お仕事頑張ってください
- Buona serata e buon divertimento!
こんばんは、楽しんできて!
- Ciao Luca, da quanto tempo!
やぁ、ルーカ。久しぶり!
- Salve signora Rossi, i miei saluti a suo marito.
こんにちは、ロッシ夫人。旦那様にも宜しくお伝えください。
- Arrivederci e a presto.
さようなら、また近いうちに
- Ci vediamo la settimana prossima.
来週また会いましょう
- Grazie mille Michela, ci si vede.
ミケーラ、ありがとうございました。またいつか。
- Ciao Giulia, a presto.
またね、ジュリア。
- Grazie mille per la bella serata. Ci si vede.
素敵な夜をありがとうございまいました。またいつか
- Benvenuti in Italia!
ようこそイタリアへ!
★ 自己紹介 ★
自己紹介で必須のフレーズ「私の名前は~です」は “Mi chiamo ~” 。 “Mi chiamo”は再帰動詞 chiamarsi という動詞の私が主語の場合の言い方。イタリア語の動詞(再帰動詞も含む)は主語によって活用形があります。
参考までにそれぞれの活用は;
一人称単数(私)→ io
二人称単数(あなた)→ tu
三人称単数(彼、彼女)→ lui, lei
一人称複数(私達)→ noi
二人称複数(あなた達)→ voi
三人称複数(彼ら、彼女ら)→ loro
- Io mi chiamo.
私は~といいます。
- Tu ti chiami.
君は~といいます。
- Lui / Lei si chiama.
彼/彼女は~といいます。
- Noi ci chiamiamo.
私達は~といいます。
- Voi vi chiamate.
あなた達は~といいます。
- Loro si chiamano.
彼らは/彼女らは~といいます。
※ ここでは主語をより明確にするため io, tu, lui….と入れていますが主語により活用変化がある動詞をみれば誰なのかわかるので普段はわざわざ”io”…などと言わず ” Mi chiamo ◯◯. “といっています。
☆ イタリア語の敬語 “Lei”
イタリア語にも敬語があります。ですが日本語の敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)ほど複雑ではありません。
親称 tu で話すカジュアルな言い方と敬語 Lei で話すフォーマルな言い方の2つ。敬語 Lei は三人称単数の「彼女」と同じ形ですが「敬語で話している相手・あなた」は男性でも女性でもLeiを使います。日本語のテキストでは敬語である Lei と三人称単数の彼女 lei を区別するためあえて敬語は大文字 L を使用することが多いが小文字のままで記載しすることもあるので文面から判断する習慣をつけておくといいでしょう。
- Come ti chiami (tu)?
君の名前は何ていうの?
- Come si chiama (Lei)?
あなたのお名前は何といいますか?
両文とも相手の名前を尋ねるもの。親称で話すのもいいですが、やはり初対面の人や目上の人に対しては敬語を使うのが礼儀というもの。イタリアでは舅・姑や上司、先生や顧客に対して敬語を使います。
外国人がイタリア語の敬語を使いこなすのはなかなか簡単ではないことはイタリア人も充分承知です。まずは親称の” tu ” から覚えていくとよいでしょう。その後敬語” Lei ” を習得しTPOに応じて適切に使えるようにしましょう。
イタリア人はとてもフレンドリーな人が多いのであなたが敬語で話続けるとよく「敬語じゃなくていいよ」と言ってくれます。下記のようなことを相手から言われたら敬語をやめて親称で話してOK。敬語だろうが親称だろうが何より相手に思いやりのある言い方をするのが大切;
- Diamoci del tu.
親称に話そうよ/敬語はやめようよ。
- Possiamo darci del tu?
親称で話さない?/敬語はやめない?
- Piacere di conoscerLa.
お会いできて光栄です〈フォーマル〉 - Ciao, piacere.
こんにちは、初めまして〈カジュアル〉 - Molto piacere.
初めまして 〈礼儀正しい言い方〉
あなたが誰かを他の方を紹介するときは下記の言い方がある:
- Le presento il Dottor Bianchi.
(あなたに)ビアンキ学士を紹介致します〈フォーマル〉
- Ti presento la mia amica Lucia.
(君に)私の友達ルチーアを紹介するよ〈カジュアル〉
- Vi presento Il signor Martini.
(あなた達に)マルティーニ氏を紹介します
☆ 親称 ~ 挨拶、自己紹介に関するフレーズ
- Buongiorno Marco, come stai?
おはよう マルコ、元気? - Scusami, sai che ore sono?
ねぇ、今何時かわかる? - Dove abiti?
どこに住んでいるの? - Dov’è il tuo albergo?
君のホテルはどこ? - Che lavoro fai?
仕事は何をしているの? - Ti ringrazio.
ありがとう - Tu hai figli?
君は子供がいるの? - Posso aiutarti?
手伝おうか?
☆ 敬称 ~ 挨拶や自己紹介に関するフレーズ
- Buongiorno dottore, come sta?
おはようございます, お元気ですか? - Mi scusi, sa che ore sono?
すみません、今何時ですか? - Dove abita?
どこにお住まいですか? - Dov’è il suo albergo?
あなたのホテルはどこですか? - Che lavoro fa?
お仕事は何をされていますか? - La ringrazio.
ありがとうございます。 - Lei ha figli?
お子さんはおられますか? - Posso aiutarla?
手伝いましょうか?
★ 敬称・肩書 ★
- Signore – (男)~さん、氏
- Signora – (女)~さん、夫人
- Signorina – (未婚の女性)~さん、お嬢さん
- Signor Rossi – ロッシ氏
- Signora Bianchi – ビアンキ夫人
- Signorina Ferrari – フェラーリ(お嬢)さん
上記に加え、大学卒業の学位を持っている人や専門職にはその肩書を名前につけて呼ぶことが多いのが現状です。例えばイタリアで大卒の男性 dottore ,女性の場合は dottoressa を常につけて呼ぶ。avvocatoは弁護士、professore / professoressa は 教授、 ingegnere はエンジニア
- Dottor Rossi
- Dottoressa Bianchi
- Avvocato Martini
- Professor Armani
- Professoressa Lamborghini
- Ingegner Campari
例文を見て分かるように男性の場合、肩書が氏名の前にくると語尾の”e”が削除されます。 例)Signore → Signor Rossi, / Dottore → Dottor Rossi
下手でも当たり前。勇気を出してイタリア語で挨拶することで楽しい時間が増えることでしょう。基本的な挨拶や自己紹介をマスターして楽しい時間を、思い出を作ってください。
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