お礼を言われたときに返事をするときの“どういたしまして”は “prego” だけではありません。もちろんこれでもOKですがもっともっと気持ちが伝わるよう他の言い方もマスターしてコミュニケーション力をアップしましょう。
最も簡単でみんなが良く知っているお礼を述べる”ありがとう”は” grazie グラッツェ”, そして礼に応える”どういたしまして”は”prego プレーゴ”。
確かによく使うしよく聞くの言葉。礼儀正しくもあり簡単な一言である”grazie” “prego” という言葉はとても便利です。
ただせっかくイタリア語を学んでいるのだからこれ以外の表現も知っておきたいもの。また”grazie” と言って必ずしもお決まりの”prego”が返ってこないこともあります。そんな時コミュニケーションや気持ちのやり取りで大切な役割を果たすお礼とその応対の色々な言い方を知っているととても便利です。
早速、動詞 ringraziare を使って”ありがとう≒君に感謝します”の言い方は
Ti ringrazio. (= io ringrazio te)。敬語では La ringrazio. (= io ringrazio Lei)”あなたに感謝します。”
“grazie di cuore”はそれほど使われませんが…
“ありがとう”を伝える表現色々;
- grazie. / grazie mille どうもありがとう
- ti ringrazio. / la ringrazio 君に感謝する/あなたに感謝します≒どうもありがとう
- (io) vi ringrazio. (私は)君達に感謝します。/ (noi) vi ringraziamo. (私達は君達に)感謝します / (lui / lei) ti ringrazia.(彼/彼女は君に)感謝します etc. 感謝します≒どうもありがとう
- grazie di cuore 心から感謝します。
感謝の理由を述べるときには前置詞 per や di が使われます。例えば
” Ti ringrazio per il regalo. プレゼント、どうもありがとう”
” Ti ringrazio di tutto! 色々ありがとう!”
お礼の言葉もないほど感謝していることを伝えるときは
” Non so come ringraziarti. 何とお礼を言えばいいのかわからない。” といった表現も聞かれます。
次に
お礼に応える prego 以外の表現;
- figurati / si figuri (又は “si immagini“) とんでもない, 大したことじゃないです
- ci mancherebbe これくらい何でもないよ
- non c’è di che 大したことないです。/ お礼を言われるほどのことではありません
- non c’è problema 何でもないことです
- nessun disturbo お安い御用
figurarsi は『思い描く、想像する』の意味でFigurati (tu) Si figuri (Lei) はそれぞれ命令形。
ここでの意味は”そんなことは大したことじゃないって想像つくでしょ⇒そんなお礼なんてとんでもない⇒どういたしまして”ということ。
figurati も ci mancherebbe も常に”どういたしまして”という意味になるわけではないので注意が必要。例えば下記の例文;
Figurati se mio fratello mi presterà mille euro. 兄が私に1000ユーロを貸すなんて、そんなことあるもんか…(君はそんなこと想像できるかい?ありえないよ。)
音声テキストで紹介した以外に”どういたしまして。/たいしたことないよ”と伝えたい時に” Di niente! ” “Per così poco.” などもあります。このブログで上手に感謝の気持ちが伝えられるようになることを願って。
フォトクレジット: Vittorio Matteo Corcos – Mezzogiorno al mare 1884