イタリア語の未来形である単純未来 futuro semplice と先立未来 futuro anteriore について学習しましょう。未来を表現するのにどのような違いがあるのか解説しています。活用形の法則もしっかりと押さえましょう
単純未来も先立未来も共に直説法(indicativo)で事実や事柄を客観的に述べる叙法です。
単純未来はその名の通り、未来のことを叙述するときに使われます。一方、先立未来はこれから起こる未来の出来事よりも前に起こるこれからの行為・状態を完了した過去として表現するときに使われます。
★ 単純未来 FUTURO SEMPLICE ★
単純未来は未来の事・予定を表現するときや不確かなことを憶測、算定するときに使います。
単純未来についてのより詳しいブログ解説はこちらをご覧ください。今回は復習として単純未来の規則活用及び代表的な不規則活用と発音について簡潔に触れます。ネイティブ講師の発音に続いて声に出して動詞活用をしてみてください。
代表的な不規則動詞の活用形と発音
- ANDARE – andrò, andrai, andrà, andremo andrete andranno
- DOVERE – dovrò. dovrai, dovrà,dovremo, dovrete. dovranno
- POTERE – potrò, potrai, potrà, potremo, potrete, potranno
- SAPERE – saprò, saprai, saprà, sapremo, saprete, sapranno
- VEDERE – vedrò, vedrai, vedrà, vedremo, vedrete, vedranno
- VIVERE – vivrò, vivrai, vivrà, vivremo, vivrete, vivranno
ある程度規則がある不規則活用でRが二重になる動詞の代表例;
- RIMANERE – rimarrò, rimarrai, rimarrà, rimarremo, rimarrete, rimarranno
- TENERE – terrò, terrai, terrà, terremo, terrete, terranno
- VOLERE – vorrò, vorrai, vorrà, vorremo, vorrete, vorranno
- VENIRE – verrò, verrai, verrà, verremo, verrete, verranno
- BERE – berrò, berrai, berrà, berremo, berrete, berranno
★ 先立未来 FUTURO ANTERIORE ★
先立未来はこれから起こる未来の出来事よりも前に起こるこれからの行為・状態を完了した過去として表現するときに使われます。
- Quando avrò finito di lavorare, tornerò a casa.
仕事が終わったら帰宅するつもりだ。
「仕事が終わる」も「帰宅する」も未来の行為。【①現在】→【②仕事が終わる(先立未来で表現されるこれから起こること)】→【③帰宅する(単純未来で表現される仕事が終わったら行われる未来の行為)】 ということです。
- Dopo che i miei figli saranno usciti, andrò a fare la spesa.
子供たちが出かけたら買い物にいくつもりだ。
①【現在】→【②まずは子供たちが出かける】→【③買い物に出かける】
◆先立未来の用法◆
- これから起こる未来の出来事を完了した過去として表現するとき
- 疑い・不確かさを表現するとき
- 過去の出来事への憶測、算定
例文を見てみましょう。
- Tra un mese saremo partiti per le vacanze.
一か月後には私達は旅立っているでしょう。 - Se tra un’ora la riunione non sarà finita, io tornerò a casa.
もしあと1時間しても会議が終わらなかったら私は帰宅するつもりだ。 - Quando Mario avrà compiuto 18 anni, prenderà la patente.
マリオは18歳になったら自動車免許書を取得するでしょう。 - Giulio sarà uscito.
ジュリオは出かけたのだろう。 - Ho mal di pancia. Avrò mangiato troppo.
お腹が痛い。多分食べすぎたのだろう。 - Questa macchina sarà costata 40.000 euro.
この車は4万ユーロしただろう。(既に購入された後に算定)
◆未来先立の作り方◆
先立未来 futuro anteriore (又は futuro composto) は直説法複合形のひとつです。先立未来は助動詞の単純未来(futuro semplice)と過去分詞(participio passato)を組み合わせて作ります。
- 【avere + 過去分詞】
例; L’anno prossimo a maggio avrò finito l’università.
来年の5月には大学を終業する。(5月には終業済みであり動作は完了されている) - 【essere + 過去分詞】
例; Maria sarà andata al cinema.
マリアは多分映画に行ったのだろう
先立未来 | essere | avere |
+
|
|
io | sarò | avrò |
-ato
|
|
tu | sarai | avrai | ||
lui/lei | sarà | avrà |
-eto
|
|
noi | saremo | avremo | ||
voi | sarete | avrete |
-ito
|
|
loro | saranno | avranno |
※助動詞にavere又はessereのどちらをとるかは近過去(passato prossimo)のときに説明したルールと同じです。近過去についてはこちらのブログを参照してください。
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フォトクレジット: Gian Lorenzo Bernini – Autoritratto – 1630 ca