🔍 ひとことで言うと。イタリア語の譲歩節(proposizioni concessive)は「〜にもかかわらず」「たとえ〜でも」を表します。anche se は直説法(事実の譲歩), nonostante / benché / sebbene / quantunque / per quanto は接続法(仮定の譲歩), pur + 動名詞は短く「〜しているのに」を表します。「Anche se piove, esco.(雨が降っていても出かける)」「Nonostante piova, esco.(雨にもかかわらず出かける)」「Pur essendo stanco, ha continuato.(疲れているのに続けた)」のような形で, B2・伊検2級から準1級にかけて頻出する重要構文です。
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- 譲歩節とは (基本)
- anche se + 直説法
- nonostante, benché + 接続法
- per quanto + 接続法
- pur + 動名詞
- 日常で使う15例文
- 日本人がつまずくポイント
- 会話 (dialogo)
譲歩節とは
proposizioni concessive
イタリア語の譲歩節は「〜にもかかわらず」「たとえ〜でも」「〜しているのに」を表す従属節です。中心となる接続詞は六つです。anche se(〜でも, 直説法を取る), nonostante(〜にもかかわらず, 接続法), benché(〜だけれども, 接続法), sebbene(〜にもかかわらず, 接続法), quantunque(〜とはいえ, 接続法, 文学的), per quanto(どんなに〜でも, 接続法)。これに加えて, 動名詞を使う「pur + 動名詞」も同じ意味を表します。一言で言えば, 主節の出来事と従属節の期待される結果が食い違うときに使う構文です。
選ぶときの判断基準は二つあります。第一は事実か仮定か。事実として認めるなら anche se + 直説法, 仮定として軽く触れるなら nonostante + 接続法。第二はレジスター(文体)。anche se は日常会話で頻出, nonostante と benché は書き言葉と公式な発言で重みを出すための定番, quantunque は文学的で古風な響き。場面に応じて使い分けると, B2 から C1 へのステップアップが見えます。Treccani も「benché, sebbene + 接続法」を譲歩節の標準と整理しています。
もう一つ大事な点があります。譲歩節は主節の動作・結果の意外性を強調します。たとえば「Anche se piove, esco」は「雨にもかかわらず出かける」つまり「普通なら出かけない場面で, それでも出かける」という意外性が含まれます。日本語の「〜のに」「〜にもかかわらず」「たとえ〜でも」とほぼ同じ感覚です。読解と作文の両方で必要な構文なので, 形と意味の組み合わせをしっかり覚えてください。
譲歩節(proposizioni concessive)は「〜にもかかわらず・〜だけれども」という意味の従属節です。「予想に反する結果」を示すのが特徴で, 「貧しかったにもかかわらず, 彼は尊厳を保った」のように, 譲歩と意外な結末を結びます。B2では, 接続詞ごとに直説法か接続法かを選ぶのが山場です。
譲歩節でいちばん大切なのは, 接続詞によって動詞のモードが変わることです。anche se は直説法, nonostante・benché・sebbene は接続法。フォーラムでも「sebbene/nonostante/benché は接続法を要求し, anche se は直説法」と説明されています。この使い分けを押さえると, 譲歩節が正確に作れます。
なぜモードが分かれるのでしょうか。anche se は「事実の譲歩」を日常的・口語的に示し, 接続法の nonostante 類は「書き言葉やフォーマルな譲歩」に向きます。譲歩節を学ぶときは, 「どの接続詞が, どのモードと, どのレジスターか」をセットで覚えるのが近道です。
anche se + 直説法
事実の譲歩, 日常的な口語
anche se は「〜でも」「〜にもかかわらず」を表す譲歩接続詞で、後ろに直説法を取ります。意味の中身は事実として認めた譲歩で、日常的な口語と書き言葉のどちらでも自然です。「Anche se piove, esco lo stesso.(雨が降っていても出かける)」「Anche se sono stanco, devo finire questo lavoro.(疲れているけれど, この仕事を終えなければならない)」のように。話し手にとって事実が起きているか, あるいは起きると確信していることを譲歩として認める形です。
時制は柔軟です。現在「Anche se piove」, 半過去「Anche se pioveva」, 近過去「Anche se ha piovuto」, 未来「Anche se pioverà」のように, 文脈に応じてどの時制でも自然です。否定形「Anche se non piove」も問題なく使えます。anche se は会話と書き言葉の両方で頻出する譲歩の基本で, B1の終盤から B2 にかけて確実に使いこなせるようにしておきたい構文です。
- Anche se sono stanca, vado in palestra alle sette.
疲れていても, 7時にジムに行く。 - Anche se piove, partiremo per Lucca domani mattina.
雨が降っていても, 明日の朝ルッカへ出発する。 - Anche se non ho molto tempo, preparo sempre il pranzo a casa.
時間があまりなくても, いつも家で昼食を作る。 - Anche se costa di più, compro sempre il caffè del torrefattore di Trento.
高くてもいつもトレントの焙煎屋のコーヒーを買う。
anche se は譲歩節のなかでもっとも使いやすい接続詞です。あとに直説法をとり, 「Anche se piove, esco.(雨でも出かける)」のように, 事実や仮定の譲歩を気軽に表せます。会話でも文章でも自然で, まずはこの anche se から慣れるとよいでしょう。
anche se は仮定の譲歩にも使えます。「Anche se fosse vero, non cambierebbe nulla.(たとえ本当だとしても、何も変わらない)」のように, 接続法半過去+条件法と組み合わせると, 「仮に〜でも」という反実仮想の譲歩になります。直説法が基本ですが, この仮定用法も覚えておくと表現が広がります。
anche se の便利さは, モードを気にせず使える点にあります。直説法をそのまま使えるので, 接続法に慣れていない段階でも安心です。譲歩節の入り口として, まず anche se で「〜だけど」を自在に言えるようにし, 慣れてきたら接続法の接続詞へ進むと, 無理なくステップアップできます。
nonostante, benché + 接続法
書き言葉とフォーマルな譲歩
nonostante, benché, sebbene は譲歩接続詞のなかでもフォーマルな響きを持ち、必ず接続法を取ります。意味は「〜にもかかわらず」「〜だけれども」で、anche se とほぼ同じですが、レジスターが上がります。書き言葉、ニュース、ビジネスメール、公式なスピーチで頻出します。「Nonostante piova, esco lo stesso.(雨にもかかわらず出かける)」「Benché fosse tardi, decisero di partire.(遅かったけれど, 出発を決めた)」「Sebbene avesse studiato molto, non superò l’esame.(よく勉強したけれども, 試験に合格しなかった)」のように使います。
接続法の時制は, 主節の時制に合わせて選びます。主節が現在または未来なら接続法現在または完了形(presente, passato), 主節が過去なら接続法半過去または大過去(imperfetto, trapassato)。「Nonostante piova」(主節現在)「Benché fosse tardi, uscirono」(主節遠過去)のように、時制の階層を意識します。Treccani も nonostante と benché を譲歩接続詞の代表として、必ず接続法を取ると整理しています。フォーマル度を上げたいときの選択肢として、頻繁に活躍します。
- Nonostante la pioggia, il festival continuò all’aperto.
雨にもかかわらず, 祭典は屋外で続けられた。 - Benché la stanza fosse piccola, ci stavamo tutti comodi.
部屋は小さかったけれども, 全員が快適だった。 - Sebbene avessero promesso, non si presentarono alla riunione di Padova.
約束していたけれども, パドヴァの会議に来なかった。 - Nonostante l’incidente, la squadra arrivò seconda in classifica.
事故にもかかわらず, チームは順位で2位に入った。
nonostante・benché・sebbene は, あとに接続法をとる譲歩節の接続詞です。「Benché fosse stanco, continuò.(疲れていたけれど、続けた)」のように, 書き言葉やフォーマルな場面で格調高く譲歩を表します。三つはほぼ同義で, 互いに置き換えられます。
nonostante は名詞や不定詞とも組み合わせます。「nonostante la pioggia(雨にもかかわらず)」「nonostante tutto(何もかもにもかかわらず)」のように。接続法の譲歩節は硬い印象なので, 論文やニュース, 改まった文章でよく使われます。会話では anche se に置き換えるのが自然です。
接続法の譲歩節では, 時制の一致にも注意します。主節が過去なら, 従属節は接続法半過去や大過去になります。「Benché fosse tardi, uscì.(遅かったけれど、出かけた)」のように, fosse(接続法半過去)が主節の過去に対応します。接続法の活用と時制を合わせて練習すると, 自然な譲歩節が作れます。
per quanto + 接続法
「どんなに〜でも」
per quanto は「どんなに〜でも」「どれほど〜でも」を表す譲歩接続詞で, 接続法を取ります。意味の中身は強調された譲歩で, 程度や量に対する譲歩を表します。「Per quanto sia difficile, ce la faremo.(どんなに難しくても, 私たちはやり遂げる)」「Per quanto piova, non rinunceremo al picnic.(どんなに雨が降っても, ピクニックを諦めない)」のように使います。anche se や nonostante より強い譲歩のニュアンスを伝えます。
- Per quanto io insista, lui non vuole cambiare idea.
どんなに私が主張しても, 彼は考えを変えようとしない。 - Per quanto difficile fosse il test, gli studenti l’hanno affrontato bene.
テストがどんなに難しくても, 学生たちはうまく取り組んだ。
per quanto も接続法をとる譲歩節の接続詞で, 「どんなに〜でも」を表します。「Per quanto si sforzasse, non riusciva.(どんなに努力しても、うまくいかなかった)」のように, 程度の譲歩を強調します。「いくら〜しても」という日本語に近い, 表現力のある言い回しです。
per quanto は形容詞や副詞とも組み合わせます。「Per quanto difficile, ci proverò.(どんなに難しくても、挑戦する)」のように。譲歩節のなかでも, 「程度」を前面に出したいときに選ぶと効果的です。接続法をとる点は, benché や sebbene と同じです。
pur + 動名詞
短く「〜しているのに」
pur + 動名詞(gerundio)は、譲歩節を短く言い換えるための便利な形です。「Pur essendo stanco, ha continuato a lavorare.(疲れているのに, 仕事を続けた)」「Pur sapendo la verità, non l’ha detta.(真実を知っているのに, 言わなかった)」のように、主節と従属節の主語が同じ場合に使います。簡潔で文学的な響きがあり、新聞記事, エッセイ, スピーチで頻出します。
- Pur essendo stanco, mio padre ha preparato la cena per tutti.
疲れているのに, 父は全員のために夕食を準備した。 - Pur conoscendo bene la lingua, ha avuto paura di parlare in pubblico.
言語をよく知っているのに, 人前で話すのが怖かった。 - Pur abitando lontano, ci visita ogni settimana a Modena.
遠くに住んでいるのに, 毎週モデナへ訪ねてくれる。
pur +動名詞(ジェルンディオ)は, 譲歩節を短く言える便利な形です。「Pur sapendo la verità, tacque.(真実を知っていながら、黙っていた)」のように, 主語が同じときに使えます。接続詞と動詞を使わず, 一語で「〜しているのに」と譲歩を圧縮できるのが魅力です。
pur +動名詞は, 文章を引き締めたいときに重宝します。「Pur essendo giovane, è molto saggio.(若いながらも、とても賢い)」のように。書き言葉でよく使われ, スマートで洗練された印象を与えます。譲歩節のレパートリーに加えておくと, 表現の幅が広がります。
日常で使う15例文
場面別の譲歩
- Anche se è tardi, finiamo questo capitolo.
遅くても, この章を終わらせよう。 - Nonostante il traffico, sono arrivata in tempo.
渋滞にもかかわらず, 時間通りに着いた。 - Benché abbia studiato tre ore, non capisco ancora questa lezione.
3時間勉強したけれど, このレッスンがまだわからない。 - Sebbene il tempo fosse brutto, abbiamo passato una bella giornata a Lucca.
天気が悪かったけれど, ルッカで楽しい一日を過ごした。 - Per quanto sia complesso, riusciremo a risolvere questo problema.
どんなに複雑でも, この問題は解決できる。 - Pur essendo giovane, ha già pubblicato due romanzi.
若いのに, すでに二冊の小説を出版している。 - Anche se non lo conosco bene, mi fido di lui.
あまりよく知らないけれど, 彼を信頼している。 - Nonostante avesse promesso, non è venuto alla festa.
約束したのに, パーティーに来なかった。 - Benché avesse molti soldi, viveva con grande modestia.
多くのお金を持っていたけれど, 質素に暮らしていた。 - Per quanto tu mi spieghi, io non riesco a capire la matematica.
どんなに説明してくれても, 私は数学が理解できない。 - Pur amando la musica classica, ascolta anche il jazz.
クラシック音楽を愛しているのに, ジャズも聴いている。 - Anche se non ho fame, mangio sempre la colazione.
お腹が空いていなくても, いつも朝食を食べる。 - Nonostante tutto, manteniamo la calma.
すべてにもかかわらず, 落ち着きを保とう。 - Sebbene fosse novembre, faceva ancora caldo a Trapani.
11月だったけれども, トラパニはまだ暖かかった。 - Pur avendo molti impegni, trova sempre il tempo per la sua famiglia.
多くの予定があるのに, いつも家族のために時間を作る。
例文を読むときは, 「どの接続詞が, 直説法か接続法か」を確かめると, 譲歩節の感覚が身につきます。anche se なら直説法, benché/sebbene/nonostante/per quanto なら接続法。接続詞とモードの対応を意識して読むと, 正しい形が自然に頭に入ります。
文学とニュースでの譲歩節
物語の緊張感を生む構文
イタリア文学では譲歩節が登場人物の意志や運命の二重性を伝えるための重要な道具です。19世紀から20世紀の小説では「Benché fosse povero, mantenne sempre la dignità.(貧しかったけれども, つねに尊厳を保った)」「Nonostante avesse perso tutto, continuò a sperare.(すべてを失ったにもかかわらず, 希望を抱き続けた)」のような譲歩節が, 主人公の精神の強さを浮かび上がらせます。物語に緊張感とドラマを与える効果があります。
新聞の社説や政治記事でも譲歩節は頻出します。「Nonostante le difficoltà economiche, il governo ha mantenuto gli investimenti nella sanità.(経済的困難にもかかわらず, 政府は医療への投資を維持した)」「Benché la crisi continui, il settore turistico ha registrato una ripresa.(危機が続いているけれども, 観光業は回復を記録した)」のような表現は, 報道の客観性と分析性を支えます。書き言葉の譲歩節をマスターすると, ニュース読解の精度が一気に上がります。
- Nonostante le critiche, il regista ha mantenuto la propria visione artistica.
批判にもかかわらず, 監督は自分の芸術的ビジョンを維持した。 - Pur essendo giovane, l’autrice ha vinto il Premio Strega.
若いのに, 女性作家はストレーガ賞を受賞した。 - Benché la pandemia continuasse, il festival di Spoleto si tenne regolarmente.
パンデミックが続いていたけれど, スポレートの祭典は予定通りに開催された。
文学やニュースでは, 譲歩節が緊張感やドラマを生みます。「逆境にもかかわらず〜」という展開は, 物語に深みを与えるからです。接続法の benché や sebbene を使うと, 改まった重みのある譲歩になり, 登場人物の意志や運命の二重性を印象的に描けます。原文を読むとき, 譲歩節に注目すると, 作者の意図が見えてきます。
譲歩節を使いこなす近道は, 「会話なら anche se(直説法), 書き言葉なら nonostante 類(接続法)」という大枠をまず固めることです。この二本柱を押さえれば, あとは per quanto や pur +動名詞を, 表現の幅として少しずつ足していけます。最初から全部を完璧にしようとせず, 軸から広げるのが確実です。
ビジネスとアカデミックでの譲歩節
論文と報告書での重み
ビジネスメール, 学術論文, ビジネスレポートのような公式な書き言葉では, 譲歩節がフォーマル度を支える柱の一つになります。「Nonostante l’aumento dei costi, l’azienda ha mantenuto i prezzi al cliente finale.(コストの上昇にもかかわらず, 会社は最終顧客への価格を維持した)」「Benché i dati siano provvisori, possiamo già trarre alcune conclusioni.(データは暫定的だけれども, すでにいくつかの結論を導き出せる)」のような表現は, 客観性と分析的な視点を伝えるための定番です。
履歴書やプロフィール文でも譲歩節は役に立ちます。「Pur essendo all’inizio della mia carriera, ho già acquisito esperienze internazionali.(キャリアの初めにもかかわらず, すでに国際的な経験を積んでいる)」のような一文は, 採用担当者に「成長意欲」「向上心」を伝える効果的なツールです。B2 から C1 にかけて, 自然に使えるようになっておくと, 仕事と学問の両方で表現力に厚みが出ます。
- Nonostante il calo del mercato, le nostre vendite sono cresciute del 5%.
市場の減退にもかかわらず, 私たちの売上は5%増加した。 - Benché i risultati siano parziali, mostrano una tendenza positiva.
結果は部分的だけれども, 前向きな傾向を示している。 - Pur lavorando da remoto, abbiamo rispettato tutte le scadenze.
リモートで働いていたのに, すべての納期を守った。
ビジネスやアカデミックな文章では, 接続法の譲歩節が説得力を生みます。「Nonostante i risultati positivi, restano dei rischi.(好結果にもかかわらず、リスクは残る)」のように, 「〜だが, しかし」という慎重な論を展開できます。論文やレポートで, この改まった譲歩は重宝します。
公式な文書では, 「benché」「sebbene」が知的で落ち着いた印象を与えます。会話の anche se より一段格上の響きです。譲歩節を場面に応じて選べると, カジュアルからフォーマルまで, 自在に文体を調整できるようになります。B2の表現力を一段引き上げる, 重要な構文です。
日本人がつまずくポイント
三つの典型エラー
日本語話者が譲歩節でつまずく主な理由は三つです。一つ目は、nonostante のあとに直説法を入れてしまうこと。「Nonostante piove, esco」は誤りで、正しくは「Nonostante piova, esco」と接続法を使います。二つ目は、benché と anche se を混同すること。anche se は直説法、benché は接続法と覚えてください。書き言葉でフォーマル度を上げたいときは benché を選びます。三つ目は、pur + 動名詞 で主語の整合性を忘れること。「Pur essendo stanco」の essendo の主語は主節の主語と同じでなければなりません。主語が違うときは benché または nonostante を使います。
Come parlano gli italiani
イタリア人はこう話す
イタリア人は, 会話ではほとんど anche se で譲歩節を作ります。「Anche se è tardi, ci vado.(遅いけど、行くよ)」「Anche se costa, lo compro.(高いけど、買う)」のように, 直説法で気軽に譲歩します。接続法の benché や sebbene は, 日常会話ではやや改まりすぎる印象です。
書き言葉やスピーチでは, nonostante や benché が格調を出します。「Nonostante le difficoltà, andiamo avanti.(困難にもかかわらず、前に進む)」のように, 改まった譲歩節で力強さを表せます。会話は anche se, 書き言葉は nonostante 類, と使い分けると自然です。
pur +動名詞も会話でよく聞きます。「Pur essendo stanco, sorrideva.(疲れていながらも、微笑んでいた)」のように, 短く譲歩を示せます。譲歩節を場面に応じて使い分けられると, B2らしい柔軟な表現力が身につきます。
- Anche se non ho tempo, ti aiuto.
時間はないけど、手伝うよ。 - Nonostante il freddo, siamo usciti.
寒さにもかかわらず、私たちは出かけた。
まとめると, 譲歩節は「〜にもかかわらず」を表す従属節で, 接続詞でモードが決まります。anche se は直説法(口語), nonostante・benché・sebbene・per quanto は接続法(書き言葉), pur +動名詞は短い譲歩。この対応を覚えれば, 会話でも文章でも, 譲歩を正確に, 場面に合った調子で表せます。
会話
dialogo
パドヴァのカフェで、ハルカがイタリア人マッテオに、新しい仕事について相談しています。譲歩節のさまざまな形が自然に出てくる場面です。
👱🏼♀️ Haruka: Matteo, anche se sono stanca, sono felice di aver accettato questo lavoro.
マッテオ、疲れていても、この仕事を引き受けてよかったと思ってる。
👨🏽🦱 Matteo: Brava! Nonostante le difficoltà, hai mantenuto la passione.
えらい!困難にもかかわらず情熱を保ってるね。
👱🏼♀️ Haruka: Benché sia una sfida grande, sento che cresco ogni giorno.
大きな挑戦なんだけど、毎日成長しているのを感じる。
👨🏽🦱 Matteo: Per quanto sia difficile, ne vale la pena. Hai fatto la scelta giusta.
どんなに難しくても、その価値はある。君は正しい選択をしたよ。
👱🏼♀️ Haruka: Pur essendo all’inizio, sento già una squadra solidale attorno a me.
始まったばかりなのに、周りに連帯感のあるチームを感じる。
👨🏽🦱 Matteo: Sebbene il primo periodo sia sempre il più duro, ricordati di prenderti pause.
最初の期間はいつもが一番大変だけど、休憩を取ることを忘れずに。
👱🏼♀️ Haruka: Grazie. Nonostante tutto, sento che vado nella direzione giusta.
ありがとう。すべてにもかかわらず、正しい方向に進んでる気がする。
🎯 ミニチャレンジ
mini sfida
🎯 ミニチャレンジ。かっこに anche se, nonostante, benché, sebbene, per quanto, pur のどれかを入れて譲歩節を完成させてください。
- ___ piove, esco lo stesso.
- ___ avesse studiato molto, non superò l’esame.
- ___ sia difficile, ce la faremo.
- ___ essendo stanco, ha continuato il viaggio.
- ___ la stanchezza, abbiamo finito il progetto.
👉 答えを見る
1. Anche se(直説法 piove)
2. Benché または Sebbene(接続法大過去 avesse studiato)
3. Per quanto(接続法 sia, 強調された譲歩)
4. Pur(動名詞 essendo)
5. Nonostante(名詞 la stanchezza を直接続けるパターン)
クイズ
quiz
理解できたか、クイズで確認してください。
(クイズ準備中)
よくある質問
Domande frequenti
譲歩節について、日本人学習者からよく寄せられる質問をまとめました。
anche se と nonostante はどう使い分けますか?
anche se は直説法を取り、口語的で日常会話に頻出。nonostante は接続法を取り、書き言葉や公式な文章に重みを出すために使います。意味はほぼ同じですが、レジスターが違います。「Anche se piove, esco」(口語)「Nonostante piova, esco」(書き言葉)のように、場面に応じて選びます。フォーマル度を上げたいときは nonostante を選びましょう。
nonostante のあとには名詞も使えますか?
はい、使えます。「Nonostante la pioggia, esco」(雨にもかかわらず外出する)「Nonostante le difficoltà, riuscimmo」(困難にもかかわらず成功した)のように、名詞を直接続けるパターンも頻出です。che + 接続法「nonostante che piova」も可能ですが、現代では che を省くほうが普通です。
benché と sebbene はどう違いますか?
意味と用法はほぼ同じで、両方とも接続法を取ります。レジスターも同じくらいフォーマルです。書き言葉と公式な発言で頻出します。違いはニュアンスで、benché のほうがやや古風で文学的、sebbene のほうがやや現代的です。実用的にはどちらを選んでも問題ありません。文章のリズムに合わせて選びましょう。
pur + 動名詞 はどんなときに使いますか?
主節と従属節の主語が同じときに使います。「Pur essendo stanco, ha continuato」(疲れているのに続けた)のように、簡潔で文学的な響きがあります。主語が違うときは benché や nonostante を使います。新聞記事、エッセイ、スピーチで頻出する短く効果的な形です。
per quanto はどんなニュアンスですか?
「どんなに〜でも」「どれほど〜でも」という強調された譲歩を表します。Per quanto sia difficile(どんなに難しくても), Per quanto tu insista(どんなに主張しても)のように、程度や量に対する譲歩を強く伝えたいときに使います。anche se や nonostante より強い譲歩のニュアンスがあります。
試験(伊検2級・準1級)に出ますか?
はい、頻出します。穴埋め問題、書き換え問題、選択問題で、anche se と nonostante の使い分け、benché のあとの接続法の活用、pur + 動名詞 の主語整合性が問われます。準1級の作文では、複数の譲歩節を使い分けられると、表現力の幅を示せます。




