イタリア語の不規則動詞は規則動詞のように通常の活用ルールに従いません。あらゆるルールに例外があるように動詞の活用も一筋縄にはいきません。不規則動詞の活用形は独特ですが不規則動詞をとる動詞には普段使われる重要な動詞が多いのでしっかり自分のペースで習得しましょう!
イタリア語の不規則動詞を学ぶことはとても重要です。不規則動詞の多くが普段よく使われるからです。動詞の活用には現在形や過去形、未来形などがある他に日本語とは異なり〈私 io, 君 tu, 彼ら loro…〉といった主語によっても動詞の形が変化します。
最初は驚きますが規則動詞はもちろんのこと不規則動詞にもある程度活用変化のパターンがありますのでコツを押さえて効率よく不規則動詞をマスターしましょう。
不規則動詞の活用パターン:
- 不規則動詞とはいえ同じ語源を持つ動詞は同じような活用変化をするのである程度グループ分けすることができる。
例えば fare (~する、行う、作る) と同じ語源を持つものは同じ活用形をとる- disfare, rifare, stuperfare etc.
- 多くの不規則動詞は – ere動詞である
- いくつかの動詞は不規則な過去分詞( Participio Passato)をとります。過去分詞はよく使用される近過去を含む複合時制で使われるので非常に重要です。
不規則動詞のブログについて: このトピックのブログではイタリア語を第2言語として学習している外国人が混乱しやすいものやマイナーな不規則動詞はあえて除外して説明します。
第1回は不規則動詞の -are動詞について。不規則な活用(coniugazione)をする -are動詞はあまり多くないのですが重要な単語が多いのでしっかり習得しましょう。
- Andare;同語源を持つ動詞 : riandare(再び行く、引き返す)
- Dare ;同語源を持つ動詞 : ridare(再び与える)
- Fare ;同語源を持つ動詞 : assuefare(慣らす), contraffare(偽る), disfare(壊す), liquefare(液化させる), rifare(作り直す), soddisfare(満足させる), sopraffare(圧倒する), strafare(やり過ぎる), stupefare(唖然とさせる)
- Stare ;同語源を持つ動詞 : soprastare(上にある), sottostare(従う)
早速主要な不規則動詞の活用をみていきましょう。活用形は io, tu, lui/lei, noi, voi, loroの順で表記してあります。命令法(Imperativo)については tu, voi の順序。
★ Andare ≪行く≫
- 現在形(Presente): vado, vai, va, andiamo, andate, vanno
- 未来形(Futuro): andrò, andrai, andrà, andremo, andrete, andranno
- 接続法現在(Congiuntivo presente): vada, vada, vada, andiamo, andiate, vadano.
- 条件法現在(Condizionale presente): andrei, andresti, andrebbe, andremmo, andreste, andrebbero
- 命令法(Imperativo): vai, andate
★ Dare ≪与える≫
- 現在形(Presente): do, dai, dà, diamo, date, danno
- 遠過去(Passato remoto): diedi, desti, diede, demmo, deste, diedero
- 未来形(Futuro): darò, darai, darà, daremo, darete, daranno
- 接続法現在(Congiuntivo presente): dia, dia, dia, diamo, diate, diano
- 接続法半過去(Congiuntivo imperfetto): dessi, dessi, desse, dessimo, deste, dessero
- 条件法現在(Condizionale presente): darei, daresti, darebbe, daremmo, dareste, darebbero
- 命令法(Imperativo): dai, date
★ Fare ≪~する≫
- 現在形(Presente): faccio, fai, fa, facciamo, fate, fanno
- 半過去(Imperfetto): facevo, facevi, faceva, facevamo, facevate, facevano
- 遠過去(Passato remoto): feci, facesti, fece, facemmo, faceste, fecero
- 未来形(Futuro): farò, farai, farà, faremo, farete, faranno
- 接続法現在(Congiuntivo presente): faccia, faccia, faccia, facciamo, facciate, facciano
- 接続法半過去(Congiuntivo imperfetto): facessi, facessi, facesse, facessimo, faceste, facessero
- 条件法現在(Condizionale presente): farei, faresti, farebbe, faremmo, fareste, farebbero
- 命令法(Imperativo): fai, fate
- 現在分詞(Participio presente): facente
- 過去分詞(Participio passato): fatto
- ジェルンディオ(Gerundio): facendo
★ Stare ≪~である、住んでいる、~の職業である≫
- 現在形(Presente): sto, stai, sta, stiamo, state, stanno
- 遠過去(Passato remoto): stetti, stesti, stette, stemmo, steste, stettero
- 未来形(Futuro): starò, starai, starà, staremo, starete, staranno
- 接続法現在(Congiuntivo presente): stia, stia, stia, stiamo, stiate, stiano
- 接続法半過去(Congiuntivo imperfetto): stessi, stessi, stesse, stessimo, steste, stessero
- 条件法現在(Condizionale presente): starei, staresti, starebbe, staremmo, stareste, starebbero
- 命令法(Imperativo): stai, state
その他のポイント
✬全ての動詞の活用において単語が1音節からしか構成されないものはアクセントはありません。
例えば動詞 andare の三人称・単数 va ( và は間違い) や動詞 fare の三人称・単数 fa ( fà は間違い) などがその例です。 残念なことにイタリア語文法を開設するブログや教科書でもアクセントを付けている誤ちを目にします。
例外として動詞 dare のみ三人称・単数 lui / lei dà となりアクセント付が正しい。
✬ Stare の不規則活用は重要。ジェルンディオという文法で動詞 stare は使われ現在進行形や過去進行形を表現するときに使われる。
例)
- Sto mangiando. (私は)食べているところだ。
- Giulia stava guardando la tv quando suo marito è tornato a casa. 夫が帰宅したときジューリアはテレビを見ていた。
動詞stare を使ったジェルンディオについてはこちらのブログをご参照ください。
✬ Fare 動詞 fare のオリジナルはラテン語 facere であるため -ere動詞と同じような活用形をとる。
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