ミラノがあるロンバルディア州とヴェネツィアがあるヴェネト州のほぼ境界にあるリゾート地。イタリアで最も面積の広いガルダ湖に面した湖畔にあるシルミオーネには中世の立派な城塞がありエメラルド色に澄むガルダ湖と美しい調和をなしている。今日はこの美しい町を散歩しましょう。
北イタリアの湖水地方の町、シルミオーネ Sirmione。シルミオーネはミラノがあるロンバルディア州とヴェネツィアがあるヴェネト州のほぼ境界にある。
イタリアで最も面積の広いガルダ湖に面したリゾート地で、湖に向かって突き出た半島状に旧市街がある。日本ではまだメジャーな町とは言い難いがヨーロッパでは風光明媚なリゾート地として、また温泉地として有名でイタリア各地からだけではなくドイツやオランダなどから多くの観光客が訪れる人気の町。
Sirmione シルミオーネに到着すると立派な城塞が出迎えてくれる。この城塞は13~14世紀ヴェローナの黄金時代を作ったスカラ家(スカリジェリ家)が13世紀に 建設させたものでスカラ家の城 Castello scaligero という。
城塞の四方はガルダ湖に囲まれており、その一部の面は船の係留地として使用されていた。城塞には入場することができるのでゆっくり城壁からエメラルド色の澄んだガルダ湖を眺めるのもいいだろう。
城壁をよく見るとスカラ家の家紋であるハシゴの彫刻が城壁にしっかりと刻まれている。またヴェネツィア共和国の支配下にもあったこの町にはヴェネツィアのシンボルである翼のあるライオン像も目にする。
旧市街内はこじんまりとしているが小さなお店やジェラテリーア、レストランやホテルが軒を連ねる。リゾート地としてヨーロッパで有名ではあるが人が溢れるほどいることはほとんどないのでゆっくりした時間を楽しむことができる。壁や店先で目にするシルミオーネの紋章である銀のグリフォン(grifone d’argento)を見つけたり、大都市にはない自分へのお土産を買ったりするのもいいだろう。
町の中心を更に進むと”Grotte di Catullo カトッロス洞窟”と呼ばれるローマ時代の別荘跡がある。北イタリアで発見されたローマ時代の遺跡として極めて重要なもののひとつで敷地面積はなんと2ヘクタールもある。シルミオーネは中世からローマ時代まで楽しむことができる。
イタリアの小都市は交通が不便なところが多い。シルミオーネもやはり車でのアクセスが一番便利だが ヴェローナ Veronaや デゼンツァーノ Desenzano からバスおよび遊覧船を使ってアクセス可能だ。湖に面した町というだけあって船舶用のガソリンスタンドもある。二回目以降のイタリア旅行先にシルミオーネを加えてみては。。。