イタリア語で❝ 私は~が好き❞ Mi piace~

イタリア語で”私は~が好き” は “Mi piace~”という言い方をします。日本語の主語は当然ながら『私』ですが、イタリア語のこの文型は好きなものや興味の対象である『~』の部分が主語となります。
今回はこのような文型を作る動詞 piacere, interessare, servire ….などの動詞を学習しましょう。


★ 動詞 piacere  ★

“私は~が好きだ”を英語でいうと” I like ~” となり日本語同様主語は私の『I』ですがイタリア語は表現方法が異なります。

“Mi piace ~”の動詞『 piacere  好む、気にいる』の主語は好きなものや興味の対象である『~』の部分であり 直訳すると”私にとって~は好ましい”となり、つまりは”私は~が好きです”という言い方になります。一見主語のように見える『私は』は間接補語です。

Mi piace 【 単数 】.   / Mi piacciono 【 複数 】.   私は~が好きだ。

Mi piace + 〈動詞の不定形〉   私は~のが好きだ。


✍🏻 Mi piace il gelato = (Il gelato piace a me)

“私はジェラートが好きだ”: この文の主語は il gelato、mi は間接補語。
【 A piace B 】 “Aにとって B は好ましい” → 日本語訳だと簡単に”AはBが好きだ。”

  • 私にとって → a me → mi
  • 君にとって → a te → ti
  • 彼にとって → a lui → gli
  • 彼女にとって → a lei → le
  • 私達にとって → a noi → ci
  • あなた達にとって → a voi → vi
  • 彼らにとって → a loro → gli

✍🏻 Mi piacciono gli spaghetti = (gli spaghetti piacciono a me)

『gli spaghetti スパゲティ』は複数形。主語が複数なので piacere  はpiacciono となる。あまり難しく考えず、好きな物が単数の時は ” Mi piace ~”, 複数の時は ” Mi piacciono ~ ” という形になると思えばよいです。


✍🏻 Mi piace nuotare.  

”~が好きだ”の主語『~』は何もジェラートやスパゲッティといった名詞でなくても良い。例えば ”私は泳ぐのが好きだ” という時は『~』に動詞の不定形(つまり原形)を入れます。間接補語を変えて

  • Ti piace nuotare.  君は泳ぐのが好きだ
  • Gli piace nuotare. 彼は泳ぐのが好きだ
  • Ci piace nuotare. 私達は泳ぐのが好きだ …となります。


✍🏻 代名詞ではなく具体的な誰かを示すとき

  • A Matteo piace tanto il Giappone.  
    マテオは日本がとても好きです。
  • Alla mia famiglia piace andare al ristorante cinese. 
    私の家族は中華料理店に行くのが好きです。
  • Ai ragazzi piace giocare ai videogiochi. 
    子供たちはゲームをするのが好きです


 ✍🏻  通常の疑問文

いつものように語尾に疑問詞を付け、発音するときには語尾を上⤴にあげればOK。

  • Ti piace l’opera lirica? 
    君はオペラが好き?
  • Vi piacciono gli insetti? 
    君達は昆虫類が好きですか?
  • Ai tuoi genitori piace andare all’estero? 
    君の両親は海外に行くのが好きですか?
  • Ti piaccio?   君は私が好き?
    ※”Ti piaccio? ” の直訳は『私は君にとって好まれますか?』ということで piacere の主語は私なので動詞の活用は一人称・単数で piaccio となります。


✍🏻  否定形

Non mi piace 【 単数 】./Non mi piacciono 【 複数 】. 
私は~が好きでない。

  • Non mi piace stare a casa da solo. 
    私は独りで家にいるのが好きじゃない。
  • Non gli piacciono gli gnocchi. 
    彼(ら)はニョッキが好きじゃない。
  • A Mario non piacciono i cani. 
    マリオは犬が好きじゃない。
  • Ai miei parenti non piace viaggiare in macchina. 
    私の親戚は車で旅行するのが好きじゃない。


✍🏻 近過去の形

piacere の文章を近過去(passato prossimo)で表現するときには助動詞には essere をとります。そのため過去分詞の語尾は主語の性と数によって語尾変化します。「~が気に入った」「~がよかった」という意味です。

  • Mi piace fare una passeggiata. → Mi è piaciuto fare una passeggiata.
    (私は)散歩が気に入りました。
  • Ti piace questa festa? → Ti è piaciuta questa festa?
    (君は)このパーティーは気に入った?
  • A Giulia piacciono questi fiori. → A Giulia sono piaciuti questi fiori.
    ジューリアはこれらの花が気に入りました。
  • Ci piacete. → Ci siete piaciuti (君達が男性複数)/ piaciute(君達に女性が含まれる).
    (私達にとって)あなた達が気に入りました。



✍🏻. piacere のように〈間接補語〉+〈動詞〉+〈主語〉 の語順をとる代表的な動詞;

interessare (興味を引く、気にする), bastare ( 足りる、十分である) ,  mancare ( 不足する、欠ける) ,  servire (要る、必要である),  sembrare (~のようだ、~だと思われる),  succedere (起こる、生じる)

interessare (興味を引く、気にする)

  • Mi interessa molto l’arte. 
    私は芸術に大きな関心がある
  • Non mi interessano i tuoi problemi. 
    君の問題には興味がない。


bastare (足りる、十分である)

  • Mi basta un caffè per la colazione.  
    (私は)朝食はコーヒーで十分だ。
  • Ti bastano questi soldi per pagare l’affitto? 
    (君は)家賃支払いにこのお金で足りる?

mancare ( 不足する、欠ける)

  • Mi manchi tanto.  
    君がいなくて寂しい。
    ※この場合の主語は『君』であって直訳は「私にとって君が欠ける」→「君がいなくて私は寂しい」。自分がいなくて寂しいかどうか尋ねるときには
    Ti manco?  私がいなくて寂しい?
  • Mi sei mancato.  
    君(男性)がいなくて寂しかった。
  • Mi sei mancata.  
    君(女性)がいなくて寂しかった。



servire (要る、必要である)

  • Mi serve il tuo aiuto. 
    私は君の助けが必要だ。
  • Per leggere, mi servono i miei occhiali. 
    読書するのにメガネが要る。



sembrare (~のようだ、~だと思われる)

  • Claudio mi sembra un po’ distratto. 
    クラウディオはちょっとぼんやりしていると思う
  • I tuoi capelli mi sembrano troppo corti. 
    君の髪の毛は短すぎると思う
  • Ci sembrate stanchi. 
    (私達が思うに)君達は疲れているようだ。



succedere (起こる、生じる)

  • Mi succede spesso di perdere il treno. 
    私はよく電車を逃す。
  • Ultimamente ti succedono un sacco di guai. 
    最近君は厄介な出来事が多々起こる。
  • Cosa è successo a Mario? 
    マリオに何があったの?



 

andare (気に入られる、~したい気分だ)

お馴染みの動詞 “ANDARE ~に行く”をこの“piacere”と同じようなセンテンスで使う言い回しがあります。 “andare”を使って“気に入られる、~したい気分だ”といった好みを表現できます。
andare と動詞の不定詞を使って好みや都合を表現する場合は ≪ andare + 人 + di + 動詞の不定詞 ≫ という形をとりandare は三人称単数の活用になります。

  • Mi va di andare al cinema. 
    私は映画に行きたい
  • Mi va un bel gelato. 
    私はジェラートを食べたい
  • Ti va di venire con me? 
    私と一緒に来ない?
  • Non mi vanno le tue bugie. 
    (私は)あなたの嘘は好きじゃない


日本語とイタリア語の訳を比較して構文を考えると少し難しく感じてしまいますが『私は~が好き』『~に興味がある』『~が必要だ』などとにかくよく使う言い方です。何度も言葉に出して自然と言えるようになりましょう! 活きたイタリア語を経験豊かなネイティブ講師に学んでイタリアをもっと身近に感じてください。

それではいつもの復習クイズをお楽しみください。クイズの最後にはSkype又はZoomで学ぶイタリア語トライアルレッスン申込フォームがあります。家からでもしっかり学べるネイティブ講師との充実したレッスンをお試しいただけます。


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フォトクレジット Vittorio Matteo Corcos: Ritratto di Yorick – 1889

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Mariko & Riccardo
留学経験や豊富なイタリア語教授経験を活かし、小さなスクールならではのアットホームで個々のニーズに対応したサービス提供をモットーとする。 無類の猫好き、そして美味しいものが大好きでイタリアや日本の食文化をこよなく愛する。最近は食への探求心から家庭菜園でズッキーニやちょっと珍しいトマトを栽培中

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