Orvieto オルヴィエート – 丘の上にある中世の町~地下編~

緑豊かなウンブリア州の中世の町・オルヴィエートの見どころを紹介。地下編では螺旋状の洞窟のような井戸の魅力をお楽しみください。


イタリアのちょうど真ん中に位置し、「緑のハート」と呼ばれるウンブリア州。ウンブリア州は海に面していない州で美しい中世の町が沢山存在する。

その中のひとつ、ORVIETO(オルヴィエート)。車でのアクセスはもちろん、ローマから列車で約1時間程で到着でき交通のアクセスもよい。列車で到着すると駅前にはケーブルカーがあり5分程で旧市街のある丘の上に到着できる。

遠くから眺めた旧市街
旧市街にあるケーブルカーの駅

ケーブルカーを上がって直ぐ横にある名所の一つがサン・パトリッツィオの井戸 Pozzo di San Patrizio。この井戸は16世紀初めローマ教皇であったクレメンス7世がローマ略奪からオルヴィエートに避難していた際に建築を命じたもので万が一の災害や攻略による水不足に備え造らせたのだ。直径13メートル、深さ約53メートルのこの井戸の建設は1527年に着工され10年後に完成した。井戸の内部は248段の二重螺旋階段で上りの人と下りの人がすれ違うことなく通行できる。今でも井戸の底には澄んだ水が張っており各国のコインが投げ入れられている。

なぜこの井戸の名前はSan Patrizioなのか・・・建築を命じたクレメンス7世の別名でもなければ建築家の名前でもない。”San”でわかるようにこの名前は聖パトリツィオが由来。聖パトリツィオは4世紀に存在した聖人でアイルランドの守護聖人である。彼は洞窟でよく祈りを捧げていたそうだ。オルヴィエートの土地とは無関係の彼だが洞窟というキーワード→洞窟のような井戸→「洞窟」≒「聖パトリッツィオ」という発想につながりこの名前がついたといわれている。

サン・パトリッツィオの井戸の周囲には公園があり岩壁の上から壮大なウンブリアの風景を楽しむことができる。オルヴィエートは旧市街の中から見ても、町全体の外観を見渡せる場所から眺めても圧倒的な美しさと荘厳さを放つ町である。霧が立ちこめる日はまるで雲の上に浮かんだように見える天空の町。

天に向かい凛とした輝きを放つ大聖堂のある旧市街の地下には巨大な地下洞窟がある。無数の洞窟と通路は今から3000年程前に掘り始められた。食料貯蔵庫、そして鳩などの飼育場として利用された洞窟もあり、これらは地下洞窟ツアーでガイドを受けながら参加することができる。ガイド言語はイタリア語又は英語で大聖堂の向かいにあるインフォメーションオフィスから予約できる。洞窟ツアーは一日4回行われ、一番早い時間は11時~、最終ツアーは17時15分~。料金も6ユーロでかなりお得。 旧市街の街並みもかなり良い保存状態であるが地下都市は更に時代が当時のまま止まった不思議な空間である。この地下洞窟についての研究は始まったばかりでありまだまだ神秘に包まれていることばかりだ。
またこの地下洞窟で2002年より結婚式も挙げられるようになったとか。その名も” Sposarsi in grotta  洞窟で結婚” 、Orvieto で最も古い場所の一つであるここでの思い出作りはいかがでしょうか。

今回は「オルヴィエート – 丘の上にある中世の町~地下編~」。オルヴィエートには美しいDuomoやモーロの塔などがあり、また白ワインの産地として有名。この話はまた・・・

  • collina 丘陵地、丘
  • rupe 岩壁、断崖
  • tufo  凝灰岩
  • funicolare  ケーブルカー
  • pozzo  井戸
  • diametro 直径
  • profondità  深さ
  • grotta 洞窟、洞穴
  • sotterraneo 地下室、地下貯蔵室
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    Mariko & Riccardo
    留学経験や豊富なイタリア語教授経験を活かし、小さなスクールならではのアットホームで個々のニーズに対応したサービス提供をモットーとする。 無類の猫好き、そして美味しいものが大好きでイタリアや日本の食文化をこよなく愛する。最近は食への探求心から家庭菜園でズッキーニやちょっと珍しいトマトを栽培中

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