動詞の不定詞 – L’infinito

イタリア語の不定詞 infinitoは動詞の辞書形で、語尾は -are / -ere / -ire の3種類。補助動詞(volere, potere, dovere)の後は前置詞なしで直結します。pensare di, iniziare a, studiare per のように動詞ごとに前置詞のセットを覚えるのが近道。tu 向け否定命令は Non + 不定詞(Non fumare!)、近い未来は stare per + 不定詞。infinito passato(avere/essere + 過去分詞)も必須。

イタリア語の不定詞(l’infinito)とは、動詞の変化しない基本の形のことです。mangiare(食べる)・bere(飲む)・dormire(寝る)のように、辞書に載っている形がそのまま不定詞です。イタリア語の不定詞は補助動詞(volere, potere など)の後に直接続いたり、前置詞 di・a・per と組み合わせて使われたり、「Non mangiare! 食べるな!」のような否定命令を作ったりと、非常に多くの場面で活躍します。例文と日本語訳を使いながら、一つずつ確認しましょう。

L’infinito: che cos’è?
イタリア語の不定詞とは?

イタリア語の動詞はすべて「不定詞」(infinito)という基本の形を持っています。これが辞書に載っている形で、日本語でいう「食べる・行く・読む」のような、変化していない元の形です。主語(io, tu, lui…)によって語形が変わる活用形とは違い、動詞の不定詞はどの人称にも属しません。

語尾によって動詞は3種類に分かれます。

語尾意味
-areparlare, mangiare, andare, lavorare話す、食べる、行く、働く
-ereleggere, bere, scrivere, vedere読む、飲む、書く、見る
-iredormire, capire, partire, sentire寝る、わかる、出発する、聞く

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Infinito presente e infinito passato
不定詞現在と不定詞過去

イタリア語の不定詞には「現在」「過去」の二つの形があります。infinito presente(不定詞現在)は mangiare, leggere, partire のように辞書形そのもの。infinito passato(不定詞過去)は avere または essere の不定詞 + 過去分詞 で作り、主節の動詞より前に起こった行為を表します。

意味
infinito presentemangiare / partire食べる/出発する
infinito passato (avere)aver mangiato食べてしまったこと
infinito passato (essere)essere partito/a出発してしまったこと

例文で確認しましょう。Penso di aver capito.「(もう)分かったと思う。」/ Mi dispiace di essere arrivata tardi.「遅く着いてしまってごめんなさい。」/ Dopo aver finito i compiti, sono uscito.「宿題を終えてから、出かけた。」essere を使う動詞では過去分詞が主語の性数に一致する点に注意してください。

Verbi servili: dovere, potere, volere
補助動詞と一緒に使う不定詞

dovere(〜しなければならない)、potere(〜できる)、volere(〜したい)の三つはverbi serviliと呼ばれ、後ろに前置詞なしで直接不定詞を続けます。日本人学習者は 不要な前置詞 を入れて devo a partire と言ってしまいがちですが、イタリア語では devo partire が正解です。

  • Devo studiare per l’esame di domani.「明日の試験のために勉強しなければならない。」
  • Posso entrare?「入ってもいいですか?」
  • Voglio imparare a cucinare la pasta fresca.「生パスタの作り方を覚えたい。」
  • Sapere + 不定詞は「〜できる(技能として)」: So nuotare.「泳げます。」

近過去を作るとき、補助動詞 essere/avere は不定詞の動詞に合わせて選ぶのが一般的です。Sono dovuto partire presto.「早く出発しなければならなかった。」(partire は essere を取るので sono dovuto)/ Ho voluto mangiare il gelato.「アイスを食べたかった(食べた)。」

Preposizioni DI e A + infinito
前置詞 DI と A を取る動詞

動詞によって不定詞の前に di を置くものと a を置くものがあります。これは規則ではなく、動詞ごとに覚える必要があります。よく使う組み合わせを表で整理しましょう。

+ DI意味+ A意味
pensare di〜しようと思うiniziare a〜し始める
cercare di〜しようとするcominciare a〜し始める
finire di〜し終えるimparare a〜の仕方を学ぶ
sperare di〜することを願うcontinuare a〜し続ける
decidere di〜することに決めるriuscire a〜することができる
credere di〜だと思うandare a〜しに行く

例文で確認しましょう。Ho deciso di studiare a Roma per sei mesi.「ローマで半年勉強することにしました。」/ Sto imparando a suonare la chitarra.「ギターを弾けるように練習中です。」/ Cerco di mangiare meno zucchero.「砂糖を控えるようにしています。」/ Vado a prendere un caffè al bar.「バールにコーヒーを飲みに行ってきます。」

PER + infinito e «stare per»
目的を表す PER と近い未来 stare per

per + 不定詞は「〜するために」という目的を表します。日本語の「〜のために」とほぼ一対一で対応するので、A1 から使える便利な構文です。Studio l’italiano per lavorare a Milano.「ミラノで働くためにイタリア語を勉強しています。」/ Sono andata in farmacia per comprare l’aspirina.「アスピリンを買うために薬局へ行った。」

もう一つ重要なのが stare per + 不定詞。「まさに〜しようとしている」という近い未来を表す表現で、「ちょうど〜するところだ」 に近いニュアンスです。Il treno sta per partire!「電車が今にも出発しようとしている!」/ Stavo per chiamarti.「ちょうど電話しようとしていたところ。」B1 レベルでぜひ自然に使えるようにしたい構文です。

Non + infinito: l’imperativo negativo
tu に対する否定命令形

イタリア語で tu(君)に対する否定の命令を作るには、肯定命令の活用形ではなく Non + 不定詞を使います。これは規則的で例外がほぼありません。

肯定命令 (tu)否定命令 (tu)意味
Mangia!Non mangiare!食べるな!
Parla!Non parlare!話すな!
Fuma!Non fumare!タバコを吸うな!
Vai!Non andare!行くな!
Bevi tutto!Non bere tutto!全部飲むな!

注意:この規則は tu のみに適用されます。Lei(敬称)や voi(君たち)への否定命令は、活用された接続法・命令法を使います(Non parli! / Non parlate!)。日常会話では tu の否定命令が圧倒的に多いので、まずはこのパターンをしっかり身につけましょう。Non preoccuparti!「心配しないで!」のように代名詞は不定詞の語尾につけることも覚えておくと便利です。

L’infinito come sostantivo
名詞として働く不定詞

イタリア語の不定詞は名詞のように主語や目的語になることができます。冠詞 il をつけることも、つけないこともできます。日本語の「〜すること」「〜するの」に相当する用法です。

  • Fumare fa male alla salute.「喫煙は健康に悪い。」(主語)
  • Mi piace cucinare il pesce.「魚を料理するのが好きです。」(目的語)
  • Il mangiare in famiglia è importante.「家族で食事することは大切だ。」(冠詞付き)
  • Preferisco leggere piuttosto che guardare la TV.「テレビを見るより読書するほうが好きだ。」

標識や注意書きでも頻出します。Vietato fumare.「禁煙」/ Non calpestare l’erba.「芝生に入らないでください。」イタリアの公共空間でよく見かける表現なので、旅行中にも役立ちます。

日本人がつまずくポイント

日本人学習者が不定詞でつまずきやすい代表的なポイントを四つ挙げます。意識するだけで自然さが大きく変わります。

  1. 補助動詞の後に余計な前置詞を入れてしまう不要な「a」 をつけて devo a partire と言いがちですが、正しくは devo partire。dovere・potere・volere・sapere は前置詞なし。
  2. di と a の使い分けが曖昧cerco di…(〜しようとする)/ imparo a…(〜の仕方を学ぶ)のように、動詞ごとにペアで覚えるのが結局一番早い道です。
  3. 否定命令で活用形を使ってしまう。tu に「食べるな!」と言うとき、Non mangi! ではなく Non mangiare!。tu のときだけ不定詞、と覚えましょう。
  4. infinito passato を使わず近過去で代用Penso che ho capito よりも Penso di aver capito のほうが自然。主語が同じときは che + 活用ではなく di + 不定詞を選ぶ習慣をつけると一気にレベルが上がります。

イタリア人はこう話す

ネイティブの会話では、不定詞を使った定型表現が会話のリズムを作ります。教科書的な訳語よりも、場面ごとのフレーズで覚えると一気に自然になります。

  • Fammi sapere!「教えてね/知らせてね!」(fare + 不定詞の使役構文)
  • Sto per uscire, ti richiamo dopo.「今ちょうど出るところ。あとでかけ直すね。」
  • Vado a fare la spesa, ti serve qualcosa?「買い物に行くけど、何か要る?」
  • Senti, prima di decidere, parliamone.「ねえ、決める前にちょっと話そう。」
  • Niente da fare!「どうにもならない!」(da + 不定詞は「〜すべき」を表す決まり文句)
  • È meglio aspettare domani.「明日まで待ったほうがいい。」

Errori tipici
よくある間違い

❌ よくある誤り✅ 正しい形解説
Voglio a mangiare.Voglio mangiare.volere の後は前置詞なし
Non mangi troppo!Non mangiare troppo!tu の否定命令は Non + 不定詞
Ho finito a studiare.Ho finito di studiare.finire は di を取る
Imparo di nuotare.Imparo a nuotare.imparare は a を取る
Penso che ho capito.Penso di aver capito.主語が同じなら di + infinito passato
Studio italiano di lavorare.Studio italiano per lavorare.「目的」は per + 不定詞

東京で語学交換のパートナーをしているユキとマルコ。週末の予定について話している場面です。不定詞の使い方に注目してください。

Marco: Yuki, sabato sera vorrei andare a vedere quella mostra di fotografia. Ti va di venire con me?
マルコ:ユキ、土曜の夜あの写真展を見に行きたいんだけど。一緒に来ない?

Yuki: Mi piacerebbe! Ma devo finire di scrivere un report per lunedì. Posso farti sapere domani?
ユキ:行きたい!でも月曜までにレポートを書き終えなきゃいけなくて。明日返事してもいい?

Marco: Certo. Sto per prenotare i biglietti online, fammi sapere entro le otto se vuoi che ne prenda due.
マルコ:もちろん。今ちょうどネットでチケットを予約しようとしてるところだから、二枚取ってほしいか八時までに知らせて。

Yuki: Perfetto. E dopo aver visto la mostra, andiamo a mangiare qualcosa? Conosco una trattoria buona vicino al museo.
ユキ:了解。展覧会を見たあと、何か食べに行かない?美術館の近くにいいトラットリアを知ってるの。

Marco: Ottima idea! Non vedo l’ora di provarla. A proposito, cerco di mangiare meno carne ultimamente, hanno piatti vegetariani?
マルコ:いいね!すごく楽しみ。ところで最近お肉を控えてるんだけど、ベジタリアン料理ある?

Yuki: Sì, hanno una pasta ai funghi da non perdere. Ti faccio sapere domani per i biglietti, promesso!
ユキ:うん、見逃せないキノコのパスタがあるよ。チケットの件、明日必ず連絡するね!

この短い会話の中に vorrei andare(補助動詞)/ devo finire di scrivere(servile + di + infinito)/ sto per prenotare(近い未来)/ dopo aver visto(infinito passato)/ cerco di mangiare(cercare di)/ da non perdere(da + infinito)と、今回学んだほぼ全ての構文が登場しています。

🎯 Mini-sfida
ミニチャレンジ

下の五問を解いてから、答えを開いてみましょう。すべて今回扱った不定詞の用法です。

  1. 「ミラノで働くために勉強しています」をイタリア語に:Studio italiano ___ lavorare a Milano.
  2. tu に「タバコを吸うな!」と否定命令で:___ ___!
  3. 「ピザを食べ終えたあと、出かけた」を dopo + infinito passato で:___ ___ ___ la pizza, sono uscito.
  4. 正しい前置詞を選びなさい:Cerco ( di / a ) studiare di più. / Imparo ( di / a ) cucinare.
  5. 「電車が今にも出発しようとしている」を stare per で:Il treno ___ ___ ___ !
✅ 答えを見る
  1. Studio italiano per lavorare a Milano.(目的の per)
  2. Non fumare!(tu の否定命令は Non + 不定詞)
  3. Dopo aver mangiato la pizza, sono uscito.(infinito passato)
  4. Cerco di studiare di più. / Imparo a cucinare.
  5. Il treno sta per partire!(近い未来)

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