イタリア語 疑問詞 chi 完全ガイド|誰・誰の・誰と 5つの使い方

「誰?」とたずねるとき、イタリア語では疑問詞 chi(キ)を使います。についてだけ使い、形は変わりません。「Chi è?(誰ですか?)」「Chi viene?(誰が来るの?)」のように。前置詞と組み合わせると「a chi(誰に)」「di chi(誰の)」「con chi(誰と)」「per chi(誰のために)」と、いろいろな質問が作れます。大事なのは、前置詞を必ず chi のに置くこと。疑問詞 chi の使い方を、たくさんの例文でやさしく解説していきます。

Chi?
疑問詞 chi の基本:「誰?」

イタリア語で「誰?」とたずねるときは、疑問詞 chi を使います。読み方は「キ」。「Chi è?(誰ですか?)」「Chi parla?(誰が話しているの?)」のように、文の頭に置いて質問します。電話で「Chi è?(どちらさまですか?)」、ノックの音に「Chi è?(誰?)」と返すなど、日常でとてもよく使う、いちばん基本の疑問詞のひとつです。

chi はについてだけ使います。「もの」については cosa や che を使うので、まずは「chi = 人の『誰』」と押さえてください。「Chi sono loro?(彼らは誰?)」「Chi ha vinto?(誰が勝ったの?)」のように、一人でも複数でも、同じ chi を使います。とてもシンプルで、最初に覚えたい疑問詞の一つです。

日本語の「誰」とほぼ同じ感覚で使えるので、初心者にもやさしい単語です。文の頭に chi を置いて、あとはふつうの文を続けるだけ。「Chi + 動詞」で「誰が〜する?」という質問ができあがります。「Chi cucina stasera?(今夜は誰が料理する?)」「Chi paga il conto?(誰が会計を払う?)」のように、日常のあらゆる場面で活躍します。

  • Chi è?
    誰ですか?/どちらさまですか?
  • Chi viene alla festa?
    誰がパーティーに来るの?
  • Chi ha telefonato?
    誰が電話したの?

chi non cambia
chi は人専用・形が変わらない

chi の便利なところは、形が変わらないことです。男性でも女性でも、一人でも大勢でも、いつも chi のまま。「Chi è quella ragazza?(あの女の子は誰?)」も「Chi sono quei ragazzi?(あの男の子たちは誰?)」も、同じ chi を使います。名詞のように性・数で変化しないので、覚えるのがとても楽です。

イタリア語には性や数で形が変わる単語がたくさんありますが、chi はその例外。一つ覚えれば、どんな相手にも使えます。これは初心者にとって大きな安心材料です。「あの人は誰?」「あの人たちは誰?」と、相手の人数を気にせず、いつも chi で質問できます。変化を覚える負担がないぶん、すぐに会話で使い始められます。

動詞は、たずねる内容に合わせて単数か複数を選びます。「一人かな?」と思えば Chi è?(単数)、「複数かな?」と思えば Chi sono?(複数)。でも chi 自体は変わりません。「人について『誰』とたずねる、たった一つの形」と考えると、安心して使えます。

  • Chi è il tuo insegnante?
    君の先生は誰?
  • Chi sono i tuoi amici?
    君の友だちは誰たち?
  • Chi ha fame?
    お腹がすいてるのは誰?

Preposizione + chi
前置詞 + chi:a chi・di chi・con chi

chi は前置詞と組み合わせると、もっといろいろな質問が作れます。大事なルールは、前置詞を必ず chi のに置くこと。英語のように文末に置くこと(who … with?)はできません。「a chi(誰に)」「di chi(誰の)」「con chi(誰と)」「per chi(誰のために)」「da chi(誰から・誰のところへ)」のように、前置詞+chi がセットになります。

A chi scrivi?(誰に書いてるの?)」「Con chi esci?(誰と出かけるの?)」「Di chi è questo?(これは誰の?)」「Per chi è il regalo?(このプレゼントは誰のため?)」のように使います。日本語では「誰に」「誰と」と助詞が後ろに来ますが、イタリア語は前置詞が前。語順が逆になる点に慣れると、質問の幅がぐっと広がります。

前置詞+chi は、覚えてしまえば組み立てが簡単です。「誰に=a chi」「誰と=con chi」「誰の=di chi」「誰のために=per chi」「誰から=da chi」と、前置詞を入れ替えるだけ。まずよく使う a chi、con chi、di chi の三つを覚えると、日常の質問の大半がカバーできます。前置詞を chi の前に置く、という一点だけ守れば大丈夫です。

前置詞+chi意味
a chi誰にA chi telefoni?
di chi誰のDi chi è?
con chi誰とCon chi vai?
per chi誰のためにPer chi è?
  • Con chi studi l’italiano?
    誰とイタリア語を勉強してるの?
  • A chi devo dare questo?
    これを誰に渡せばいい?
  • Da chi vai stasera?
    今夜は誰のところへ行くの?

Soggetto e oggetto
主語と目的語の chi

chi は、文の主語(誰が)にも目的語(誰を)にもなります。「Chi viene?(誰が来る?)」の chi は主語、「Chi inviti?(誰を招待する?)」の chi は目的語です。形は同じ chi のままで、文の中の役割が変わるだけ。日本語の「誰が」「誰を」にあたりますが、イタリア語では同じ chi を使います。

主語か目的語かは、動詞と文脈でわかります。「Chi ama Marco?」は文脈によって「誰がマルコを愛している?」とも「マルコは誰を愛している?」とも取れますが、ふつうは語順や状況で判断します。迷ったら、はっきりさせたいときに前置詞や言い方を工夫します。まずは「chi は『誰が』にも『誰を』にも使える」と覚えておけば十分です。一つの形でどちらの役割もこなせるので、初心者にとっては覚えることが少なくて助かります。

  • Chi ti ha aiutato?
    誰が君を助けたの?(主語)
  • Chi cerchi?
    誰を探してるの?(目的語)
  • Chi inviti al matrimonio?
    結婚式に誰を招待する?(目的語)

chi e cosa
chi と cosa の違い

疑問詞には、人にも使えるもの・ものに使うものがあります。chi専用の「誰」。cosa(または cheche cosa)はもの・ことの「何」です。「Chi è?(誰?=人)」と「Cosa è?/Che cos’è?(何?=もの)」をはっきり区別してください。人をたずねるなら chi、ものをたずねるなら cosa、と区別すると間違いません。

たとえば「Chi mangi?」とは言いません(人を食べることになってしまいます)。「何を食べる?」は Cosa mangi? です。逆に「誰に会う?」は Chi incontri?。人かものか、で chi と cosa を選ぶのが基本です。この区別をおさえると、質問を正しく作れるようになります。

ちなみに、ものをたずねる「何?」には cosa のほかに che や che cosa もあり、ほぼ同じ意味です。会話では cosa と che がよく使われます。でも人をたずねるのは、いつでも chi。「人なら chi、ものなら cosa/che」と覚えておけば、迷うことはありません。この基本の対比が、正しい質問づくりの出発点になります。人かものか、をまず見極めることが、質問づくりの第一歩になります。

  • Chi è quella persona?
    あの人は誰?(人→chi)
  • Cosa c’è in frigo?
    冷蔵庫に何がある?(もの→cosa)
  • Chi chiami? / Cosa compri?
    誰を呼ぶ?/何を買う?

chi con altri interrogativi
ほかの疑問詞といっしょに

chi は、ほかの疑問詞や言葉と組み合わせて、より具体的な質問も作れます。「Chi altro viene?(ほかに誰が来る?)」「Chi di voi parla inglese?(君たちの中で誰が英語を話す?)」のように。chi altro(ほかに誰)、chi di voi(君たちのうち誰)は、会話でよく使う便利な形です。基本の chi を覚えたら、こうした組み合わせも少しずつ取り入れてみましょう。

間接疑問でも chi は活躍します。「Non so chi sia.(誰だかわからない)」「Dimmi chi è venuto.(誰が来たか教えて)」のように、文の途中に chi を置いて「誰が〜か」を表します。直接たずねる質問だけでなく、「誰だか」「誰に」を文の中に組み込めると、表現の幅がぐっと広がります。

  • Chi altro hai invitato?
    ほかに誰を招待したの?
  • Chi di voi sa guidare?
    君たちの中で誰が運転できる?
  • Non so chi abbia ragione.
    誰が正しいのかわからない。

Tanti esempi
日常でよく使う chi の例文

最後に、毎日の会話でよく使う chi の質問を集めました。声に出して読むと、前置詞の位置や使い方が自然に身につきます。どれも日常会話で何度も登場する質問なので、まるごと覚えてしまうのが近道です。

  • Chi è?
    誰ですか?
  • Chi viene con noi?
    誰が一緒に来る?
  • Con chi parli?
    誰と話してるの?
  • A chi lo dico?
    誰に言えばいい?
  • Di chi stai parlando?
    誰の話をしてるの?
  • Per chi voti?
    誰に投票するの?
  • Da chi hai saputo la notizia?
    誰からその知らせを聞いたの?
  • Chi vuole venire?
    来たいのは誰?

Dove sbagliano i giapponesi
日本人がつまずくポイント

いちばん多い間違いは、前置詞を chi の後ろに置いてしまうことです。英語の「Who do you go with?」のクセで、Chi vai con? と言ってしまいがちですが、イタリア語は前置詞が前で Con chi vai? が正解。「誰と」「誰に」は、必ず con chi、a chi と前置詞を先に置きます。

もう一つは、chi と cosa の取り違えです。人をたずねるのに cosa を使ったり、ものをたずねるのに chi を使ったり。「誰?」は chi、「何?」は cosa、と人・もので区別してください。また、chi を複数にしようとして形を変える必要はありません。chi はいつも chi のまま、動詞だけ単数・複数を選びます。

  • Chi vai con? → ✅ Con chi vai?
    前置詞は chi の前
  • Chi mangi?(もの)→ ✅ Cosa mangi?
    ものは cosa

Come parlano gli italiani
イタリア人はこう話す

イタリア人は会話で chi を一日に何度も使います。電話に出て「Pronto, chi è?(もしもし、どちらさま?)」、写真を見て「Chi è questo?(これ誰?)」、予定を聞いて「Con chi esci?(誰と出かけるの?)」。人について何かをたずねるとき、chi はいつも出番がある、会話の必需品です。覚えておくと、初対面の人や新しい友だちとの会話で、すぐに役立ちます。

少しくだけた会話では、chi を強めるために mai や diavolo を足すこともあります。「Ma chi è?(いったい誰なの?)」のように。基本の chi をしっかり使えるようになれば、こうした応用も自然に身につきます。まずは Chi è? と前置詞+chi から、どんどん質問してみてください。

  • Pronto, chi parla?
    もしもし、どちらさまですか?
  • Chi vuole un caffè?
    コーヒーがほしいのは誰?

留学生のユキが、友人のマルコと、先週のパーティーの写真を見ながら話しています。疑問詞 chi がたくさん出てくる場面です。

👩🏻‍🦰 Yuki: Bella foto! Chi è quella ragazza accanto a te?
いい写真!君の隣のあの女の子は誰?

👨🏻‍🦰 Marco: È mia cugina, Sara. E quello dietro, chi è secondo te?
いとこのサーラだよ。で、後ろのあの人、誰だと思う?

👩🏻‍🦰 Yuki: Non lo so! Con chi parlava?
わからない!誰と話してたの?

👨🏻‍🦰 Marco: Con il fratello di Luca. A chi vuoi che lo presenti?
ルカのお兄さんとだよ。誰に紹介してほしい?

👩🏻‍🦰 Yuki: A nessuno, ero solo curiosa! Di chi è questa torta buonissima?
誰にも!ただ気になっただけ。このおいしいケーキは誰の?

🎯 Mini-sfida
🎯 ミニチャレンジ Mini-sfida

次の5問、疑問詞 chi を正しく使えますか?前置詞の位置と、人・ものの区別に注意して挑戦してみてください。答えは下のトグルで確認できます。

  1. 「誰ですか?」:___ è?
  2. 「誰と出かけるの?」:___ ___ esci?
  3. 「これは誰の?」:___ ___ è questo?
  4. 「何を食べる?」(もの):___ mangi?
  5. 「誰に書いてるの?」:___ ___ scrivi?
答えを見る / Vedi tutte le risposte

1. Chi(誰)/2. Con chi(前置詞は前)/3. Di chi(誰の)/4. Cosa(ものは cosa)/5. A chi(誰に)。ポイント:人は chi、ものは cosa、前置詞は必ず chi の前。

Quiz
理解度クイズ

(クイズ準備中)

Domande frequenti
よくある質問

疑問詞 chi について、初心者からよく寄せられる質問をまとめました。前置詞の位置や、cosa との違いなど、つまずきやすい点を確認しておきましょう。

chi はどんなときに使いますか?

人について「誰?」とたずねるときに使います。Chi è?(誰ですか?)、Chi viene?(誰が来る?)のように。ものについては cosa を使います。

chi は複数形に変わりますか?

いいえ。chi はいつも形が変わりません。一人でも大勢でも chi のままで、動詞だけ単数(Chi è?)か複数(Chi sono?)を選びます。

「誰と?」「誰に?」はどう言いますか?

前置詞を chi の前に置きます。Con chi?(誰と?)、A chi?(誰に?)、Di chi?(誰の?)のように。英語と違い、前置詞を文末に置くことはできません。

chi と cosa はどう違いますか?

chi は人の「誰」、cosa(che/che cosa)はものの「何」です。人をたずねるなら chi、ものをたずねるなら cosa、と区別します。

chi は主語と目的語のどちらに使えますか?

どちらにも使えます。Chi viene?(誰が=主語)、Chi inviti?(誰を=目的語)のように、形は同じ chi のままで役割が変わります。

伊検5級・4級に出ますか?

はい、疑問詞は基礎の必須項目です。chi(誰)、cosa(何)、dove(どこ)などの基本疑問詞をしっかり覚えておきましょう。


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