ヴェネト州にあるパドヴァのラジョーネ宮について。バーチャルトリップした気分で歴史ある観光名所をお楽しみください。
人口20万人ほどの町、ヴェネト州のパドヴァ。聖アントニオが眠る町、そしてEU内で最も古い大学の1つがあるパドヴァ。ここまで足を伸ばす日本人観光客はそれほど多いとはいえないが見どころが色々とあるのでヴェネト州を訪れた際は是非ともゆっくり散策したい町のひとつである。
今回紹介するのがラジョーネ宮-Palazzo della Ragione-パラッツオ デッラ ラジョーネ。ラジョーネ宮は “サローネ(salone)”という名でも親しまれている。salone(サローネ)とはイタリア語で大広間という意味である。サローネの0階(日本でいう1階)は“sottosalone”というアーケード型の食料市場があり約800年前からこうしてパドヴァの生活を支えている。
ラジョーネ宮を挟むように北側にはPiazza della Frutta、南側には Piazza delle Erbe という広場がありその名の通り野菜や果物、チーズやサラミなどイタリア生活に欠かせない新鮮な食材が売られている。もし町を歩いていて大きな青空市場を見つけたらまずこのラジョーネ宮の両脇にある広場だろう。
ラジョーネ宮は1219年に着工され1306年に完成された。もともとは裁判所として使われていた。この場所は中世より政治・経済・生活の中心としてパドヴァの人々にとって重要な場所であり続けている。
建物の脇にある階段途中にラジョーネ宮に入場するためのチケット売り場がある。
外からみるとなんだか日本の体育館のように見えてしまうこの建物の大人入場料は2013年4月時点で8€。どうやら入場料は中で行われている展示会の内容によっても価格が変動するらしい。
外観からすると最初は8€は高い気がしてしまったが1階(日本でいう2階)の広間にいくとそんな思いは吹っ飛んでしまう。大広間に行く前にある外に面した柱回廊も素晴らしく思わず足を止めてしまう。
船底をひっくり返したような屋根が特徴のラジョーネ宮の内部は世界的に最大級の大きさの広間がある。内部は縦横80メートル✖27メートル、高さ40メートル。面白いことにこの立派な長方形の大広間の長辺は実は同じ長さではないそうだ。
外からは想像もできないほど素晴らしいフレスコ画が一面に描かれている。占星術、日常生活、宗教関連を題材とし500点ほどのフレスコ画が壁一面を敷き詰めている。以前はあの有名なジョットの作品もあったのだが1420年の火災でオリジナルは焼失してしまった。
現在見られるフレスコ画は1425~1440年頃にアバノのピエトロ(Pietro d’Abano)という哲学者・医学教授でもあった人物の占術論をモチーフにNicolà Miretto やStefano da Ferrara等の画家によって描かれたものだ。余談だがPietro d’Abanoはあのマルコ・ポーロの友人だったという記述がある。
内部には驚くほど大きく立派な馬の木製像がある。これはドナテッロによるガッタメラータのコピー。
コピーとはいえ高さ5.75メートル、周囲6.20メートルもあるから立派だ。
この大きなサローネでは随時興味深い展示会が見られる。基本的に料金もこの入場料に含まれているので自分が関心ある分野の展示会が行われていたらかなりお得だろう。前に触れたように入場料は展示会によって変動するようだ。
とにかく素晴らしいフレスコ画を堪能してほしい。一つ一つゆっくり見たら時間が足りないくらいだ。
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