シェイクスピアの名作、ロミオとジュリエットの町として知られるヴェネト州のヴェローナにジュリエッタの家はあります。中庭にはジュリエッタのブロンズ像があり右胸を触るとある事があると信じられています・・・💗
イギリスの劇作家シェイクスピアの名作、ロミオとジュリエットの町として知られるヴェネト州のヴェローナ。ジュリエットはイタリア語読みでジュリエッタ(Giulietta)。
シェイクスピアの名作として知られるこの話は実はイタリアのダンテ・アリギエーリが神曲の煉獄篇の第6歌がもとになっているといわれている。
13世紀末のヴェローナでは教皇派と皇帝派で激しい対立があり、皇帝派にいたモンテッキ家(Montecchi )と教皇派にいたカプレーティ家(Capuleti)もこの闘争に巻き込まれていたとダンテは神曲で触れている。ジュリエッタのモデルとなった人物が居たのがカプレーティ家の娘と言われており彼らの邸宅がジュリエットの家として有名な観光地になっている。
ご存知の通り『ロミオとジュリエット』は許されない恋に落ちた悲劇の話。ロマンチックでドラマチックなこの話を思い描きながら訪れるとちょっと超抜けしてしまう感じがする観光地である。ジュリエッタの家の前でもあるイタリア人カップルの女性の方は「わぁ~、素敵!中に入ろうよ~」というが彼の方は「馬鹿馬鹿しい・・・・」と全く興味を示していなかった様子・・・ジュリエッタの家は良いか残念な場所か意見がわかれるところ。しかし一度は自分の目で見ることをお勧めする。
ジュリエッタの家は小さなトンネルを抜けると中庭に面して立っている。このトンネルを入るとものすごい落書きでビックリしてしまう。このトンネル内の白い壁の部分は愛のメッセージを残すための落書きが許されおり「愛の壁」と呼ばれている。
ペンが無くてもご安心あれ。ジュリエッタの家の前にはお土産屋さんがありしっかり商売している。落書き用のペンも愛の証である南京錠も売っている。馬鹿らしい・・・と思う人も多いかもしれないが実際にこの地に立つと妙な力が働き思わず買ってしまうのは不思議だ。
ジュリエッタの家には有料で入ることができる。verona cardを持っていると美術館や観光地に効率良く入ることができるのでお勧めだ。verona cardは観光地やタバッキで購入することができる。2日間有効のチケットは15€、5日間有効のチケットは20€となっている。
家自体は13世紀に立てられたものだがその後1935年に修復された。日本でいう2階へ上がるとあの有名なバルコニーがある。欧米のカップルはよくこのバルコニーでキスする写真を別の観光客に頼んで撮ってもらっている。
家の中は16~17世紀のインテリアが少し置かれている。貴族が着ていた衣装があり、きっとジュリエットもこんな洋服を着てバルコニーでロミオを待っていたのだろうと想像してしまう。更に上へ上がるとジュリエッタ宛の手紙ポストがありメッセージを投函することができる。ジュリエッタの家からウジャウジャいる観光客を見るのも楽しい。というのも中庭にはジュリエッタの像があるからだ。
ジュリエッタの像の右胸に触れると幸せが訪れる、恋愛成就というご利益があるそうだ。皆その御利益にあやかろうと右胸を触っていくので彼女の右胸はピカピカとしている。小学生くらいの男の子の多くは照れ笑いしながら胸を触っているのがなんとも微笑ましかった。
ロマンチックとは少し違う雰囲気のする空間だが幸せになれそうな気分になれる。信じるか信じないかは自分次第。
余談になるがヴェローナの旧市街はハート型になっている。これも運命か。
役立つ単語
- tragedia 悲劇
- amore 愛、愛する人
- Divina Commedia (ダンテの)神曲
- casa 家
- cortile 中庭
- piazza 広場
- arena 円形劇場
- pianterreno (建物の)1階
- primo piano 2階
- balcone バルコニー
- finestra 窓
- muro 壁
- scala 階段、はしご
- tetto 屋根
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