dovere, potere, volere, sapere-補助動詞(2)音声付

補助動詞についてのブログ第二弾です。補助動詞には dovere, potere, volere, sapere があります。今回は実践的に練習できるように音声テキスト付で用法を解説。特によく使われる現在形と近過去を中心に学びましょう。


dovere, potere, volere, sapere の補助動詞について既にブログで解説しました。今回は復習を兼ねた内容に加え、例文を交えて更に実践的な補助動詞について解説していきます。ネイティブによる音声テキストで自然な言い回しと正しい発音を身につけましょう。


✤ 補助動詞とは? ✤

補助動詞はイタリア語で verbi modali 又は verbi servili といいます。補助動詞は動詞の不定詞(=原形)と組み合わせて願望、可能、義務、能力などを表現します。
まず 補助動詞である volere のない文章とある文章を比較してみましょう。

  1. Mangio una pizza.  私はピザを食べる。
  2. Voglio mangiare una pizza.  私はピザを食べたい。

最初の例文は単にピザを食べるということ。一方補助動詞 volere がある2つ目の文章は食べたいという願望・希望を表現します。英語でいうと want にあたります。

補助動詞を使った文章の構成は; 【補助動詞】 + 【動詞の不定形】


【dovere/potere/volere/sapere】 +【 are/ere/ire動詞】


✤ 近過去はEssere or Avere? ✤

近過去は過去を叙述する際によく使われる時制で過去において完了した動作・状態を表現します。 近過去は【essere又はavereの直説法現在 + 過去分詞】の形で作られます。この場合の essere と avere は助動詞として働きます。

【essere 又は avere の現在形 + 補助動詞の過去分詞 + 動詞の原形】
(例)  Ieri ho voluto mangiare la pizza. 昨日私はピザを食べたかった。

補助動詞を含む近過去において essere 又は avere のどちらをとるのかもう少し例文をみて理解していきましょう。 最初の文は近過去であり二番目の文(→の後)が補助動詞を含む近過去です。

  • Ieri ho studiato la matematica. 昨日私は数学を勉強した。
     → Ieri ho dovuto studiare la matematica. 昨日私は数学を勉強しなければならなかった。

  • Ieri sono andato in ufficio molto presto. 昨日私はとても早くオフィスに行った。
    → Ieri sono dovuto andare in ufficio molto presto. 昨日私はとても早くオフィスに行かなければならなかった。

dovereといった補助動詞を含む文章を近過去にした場合、助動詞であるessere/avere どちらを使うかは文中の本動詞によって選択されます。studiare のように目的語をとる他動詞は一般的に助動詞としてavereをとります。 一方 andare のように目的語をとらない自動詞は助動詞にessereをとります。

それでは音声テキストを使って実践練習をしましょう。 音声に続いて発音してください。
例文最初のブロックでは補助動詞を使った直説法現在の文章を、その後のブロックには補助動詞を含む近過去の例文を記しています。例文の訳は直説法現在の文章のみにつけています。
例文の順序は各ブロック IO, TU, LUI/LEI, NOI, VOI, LORO の順。

Dovere

Dovere は義務や必然性。”~しなければならない””~に違いない”


  • Devo andare dal dentista.
    私は歯医者に行かなければならない。

  • Devi lavorare di più.
    君はもっと働かなければならない。

  • Lucia deve pagare la cena.
    ルチアは夕飯を払わなければならない。

  • Dobbiamo fare la spesa.
    私達は買い物に行かなければならない。

  • Dovete venire a Milano.
    君達はミラノへ来なければならない。

  • Devono cambiare il vestito.
    彼らは着替えなければならない。


  • Sono dovuto andare dal dentista.
  • Hai dovuto lavorare di più.
  • Lucia ha dovuto pagare la cena.
  • Abbiamo dovuto fare la spesa.
  • Siete dovuti venire a Milano.
  • Hanno dovuto cambiare il vestito.

Potere

Potere は可能性や許可。”~できる””~してもよい””~かもしれない”


  • Posso visitare Napoli.
    私はナポリに行けるかもしれない。

  • Puoi venire a casa mia.
    君は私の家に来てもよい。

  • Stefania non può incontrarci.
    ステファーニアは私達に会えない。

  • Non possiamo tornare a Roma.
    私達はローマに戻ることができない。

  • Non potete entrare.
    君達は入ってきてはいけない。

  • Possono dormire a casa mia.
    彼らは私の家で寝てもよい。


  • Ho potuto visitare Napoli.
  • Sei potuto venire a casa mia.
  • Stefania non ha potuto incontrarci.
  • Non siamo potuti tornare a Roma.
  • Non siete potuti entrare.
  • Hanno potuto dormire a casa mia.

Volere

Volere は希望や願望。”~したい” 


  • Voglio studiare il francese.
    私はフランス語を学びたい

  • Vuoi bere qualcosa?
    (君は)何か飲む?

  • Lucio vuole partire per l’India.
    ルーチョはインドに旅立ちたい。

  • Vogliamo vedere la partita.
    私達は試合を見たい。

  • Volete ordinare la cena?
    君達は夕飯を注文したい?

  • Non vogliono ascoltarmi.
    彼らは私を聞きたくない。


  • Ho voluto studiare il francese.
  • Hai voluto bere qualcosa?
  • Lucio è voluto partire per l’India.
  • Abbiamo voluto vedere la partita.
  • Avete voluto ordinare la cena?
  • Non hanno voluto ascoltarmi.

Sapere

Sapere 能力的に可能である。”~できる””~する術を知っている” 


  • So leggere il Giapponese.
    私は日本語が読める。

  • Sai guidare la moto?
    君はバイクに乗れる?

  • Non sa venire a casa tua.
    彼(又は彼女)は君の家への行き方を知らない。

  • Sappiamo decidere da soli.
    私達は自分たちで決められる。

  • Sapete parlare lo spagnolo.
    君達はスペイン語を話せる。

  • Sanno giocare bene a calcio.
    彼らはサッカーが上手い。


  • Ho saputo leggere il Giapponese.
  • Hai saputo guidare la moto?
  • Non è saputa venire a casa tua.
  • Non hanno saputo decidere da soli
  • Avete saputo parlare lo spagnolo.
  • Hanno saputo giocare bene a calcio.


✍ potere と sapere

どちらも”~ができる”という意味ですが potere は可能性や許可によって”~できる”というニュアンス。一方 sapere は経験や知識、学習などから何かをする術をもっているという意味での”~できる”。

  • Puoi cucinare stasera?  
    今晩ご飯を作ってくれる? (今晩作るのは可能かどうかを聞いている)

  • Sai cucinare?  
    君は料理ができる?(一般的に料理をする術を知っているかどうかを聞いている)

更に実践的な使い方や解説はライブレッスンでどうぞ。
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    Mariko & Riccardo
    留学経験や豊富なイタリア語教授経験を活かし、小さなスクールならではのアットホームで個々のニーズに対応したサービス提供をモットーとする。 無類の猫好き、そして美味しいものが大好きでイタリアや日本の食文化をこよなく愛する。最近は食への探求心から家庭菜園でズッキーニやちょっと珍しいトマトを栽培中

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