イタリア語 倍数 完全ガイド|doppio triplo quadruplo 5つの使い方

「2倍・3倍・4倍」と倍数を表すには、doppio(2倍)、triplo(3倍)、quadruplo(4倍)を使います。「2倍の量」は una dose doppia、「彼は私の2倍稼ぐ」は guadagna il doppio di me。これらは形容詞として名詞の性・数に一致し、名詞としても使えます。5倍以上はふつう cinque volte(5回=5倍)のように volte で表します。倍数の作り方と一致のルールを、たくさんの例文でやさしく解説していきます。

I numerali moltiplicativi
倍数とは:doppio・triplo・quadruplo

「ある量の何倍か」を表す数を、倍数(numerali moltiplicativi)といいます。Treccani は「ある量が別の量の何倍大きいかを示す」と説明します。代表は doppio(2倍)、triplo(3倍)、quadruplo(4倍)。これらは形容詞としても名詞としても使え、「2倍の〜」「〜の2倍」を表します。日常会話では、ふつう1〜4倍までがよく使われます。

倍数は、序数(primo, secondo=1番目、2番目)や基数(uno, due=1、2)とは別の、第三のタイプの数です。基数は「いくつ」、序数は「何番目」、倍数は「何倍」を表します。たとえば due(2)、secondo(2番目)、doppio(2倍)は、同じ「2」をめぐる三つの異なる表現です。この区別を意識すると、数の世界が整理されて理解しやすくなります。

倍数は、料理の分量、給料、値段、時間など、さまざまな場面で活躍します。「una porzione doppia(2倍の量)」「il triplo del lavoro(3倍の仕事)」のように。バールで「un caffè doppio(ダブルのコーヒー)」と注文するのも倍数の表現です。まずは doppio から覚えると、すぐに使えるようになります。

倍数は、英語の double / triple / quadruple とよく似ています。doppio は double、triplo は triple、quadruplo は quadruple に対応すると考えると、覚えやすいでしょう。ただしイタリア語では、形容詞として名詞の性・数に一致させる点が英語と違います。意味は英語と同じでも、使い方にイタリア語らしいルールがある、と意識しておくとスムーズです。

  • un caffè doppio
    ダブルのコーヒー
  • una dose doppia
    2倍の分量
  • il triplo del prezzo
    3倍の値段

doppio
doppio:2倍・ダブル

doppio は「2倍の、二重の、ダブルの」という意味で、もっともよく使う倍数です。「una camera doppia(ダブルの部屋=2人部屋)」「un doppio whisky(ダブルのウイスキー)」のように。形容詞として名詞の前後に置けます。「Ho fatto un doppio lavoro.(二重の手間がかかった)」のように、「二重・重複」の意味にもなります。

名詞としても使えます。il doppio で「2倍の量・額」を表し、「Guadagna il doppio di me.(彼は私の2倍稼ぐ)」「Costa il doppio.(値段が2倍だ)」のように。「〜の2倍」と比べる相手を言うときは di を使います(il doppio di me)。doppio 一語で、形容詞「2倍の」と名詞「2倍の量」の両方をこなせる、便利な語です。

doppio はまた、「二重の」という意味でもよく使われます。「doppio senso(二重の意味=ダブルミーニング)」「doppia fila(二重駐車)」「doppio cognome(二つの姓)」のように。「2倍」と「二重」、どちらも doppio で表せるので、文脈で意味を判断します。数だけでなく「重なっている」状態も表せる、奥行きのある語です。

  • Vorrei una porzione doppia, per favore.
    2倍の量をお願いします。
  • Quest’anno ho il doppio degli impegni.
    今年は予定が2倍だ。
  • Lavora il doppio di prima.
    彼は以前の2倍働く。

triplo, quadruplo
triplo・quadruplo:3倍・4倍

triplo(3倍)と quadruplo(4倍)も、doppio と同じように使います。「il triplo(3倍の量)」「il quadruplo(4倍の量)」「una dose tripla(3倍の分量)」のように。「Costa il triplo di prima.(以前の3倍する)」「Ha guadagnato il quadruplo.(4倍稼いだ)」のように、量や額の増加を強調するのに便利です。値段や仕事量が大きく増えたことを、一語でくっきり伝えられます。

triplo には triplice という形もあり、「三重の」という意味で使われます(triplice alleanza=三国同盟)。スポーツの「三段跳び」は salto triplo です。quadruplo はやや硬めで、日常では「4倍」を quattro volte(4回=4倍)と言うことも多いです。まずは doppio と triplo をしっかり覚えると、たいていの場面に対応できます。

triplo と quadruplo も、doppio と同じく形容詞・名詞の両方で使えます。形容詞なら名詞に一致(una dose tripla、porzioni quadruple)、名詞なら il triplo / il quadruplo と不変。使い方は doppio と完全に同じなので、doppio をマスターすれば、triplo も quadruplo もそのまま応用できます。一つのパターンを覚えれば、3倍も4倍も自在に言えるようになります。

  • Il fatturato è triplo rispetto al 2020.
    売上は2020年の3倍だ。
  • Ho ordinato una dose tripla di salsa.
    ソースを3倍の量で頼んだ。
  • La spesa è quadrupla quest’anno.
    今年は出費が4倍だ。

L’accordo
性・数の一致

倍数を形容詞として使うとき、名詞の性・数に一致させます。「una porzione doppia(女性単数)」「due camere doppie(女性複数)」「dosi triple(女性複数)」のように、語尾が変化します。doppio → doppia/doppi/doppie、triplo → tripla/tripli/triple、と、ふつうの -o 形容詞と同じ変化です。

一方、名詞として il doppio、il triplo と使うときは、いつも男性単数で形が変わりません。「il doppio del prezzo(値段の2倍)」「il triplo delle calorie(カロリーの3倍)」のように。形容詞なら一致、名詞なら不変、と区別すると混乱しません。比べる相手は di(縮約形 del/della も)で導きます。

「〜の2倍」と比べるとき、相手に冠詞が付くと di は縮約します。「il doppio del prezzo(値段の2倍、di + il → del)」「il triplo della dose(分量の3倍、di + la → della)」のように。これは所有や量の比較の di と同じルールです。倍数を使うときも、di の縮約をセットで思い出すと、自然な文が作れます。

用法
形容詞(一致)doppia/tripli…una dose doppia
名詞(不変)il doppio…il doppio di me
  • Abbiamo prenotato due stanze doppie.
    ダブルの部屋を2つ予約した。
  • Ci vuole il doppio del tempo.
    2倍の時間がかかる。

cinque volte di più
5倍以上は volte で

倍数の専用語(doppio, triplo, quadruplo)は、ふつう1〜4倍までです。Treccani も「より大きな数では言い換えを使う」と注記しています。5倍以上は、数字+ volte(回・倍)で表すのが一般的です。「5倍」は cinque volte、「10倍」は dieci volte。「Costa cinque volte di più.(5倍高い)」「È dieci volte più grande.(10倍大きい)」のように。

quintuplo(5倍)などの語も辞書にはありますが、日常ではあまり使いません。「○○ volte」のほうが自然で、どんな数にも対応できます。「il doppio(2倍)」までは専用語、「tre volte(3回=3倍)」のように volte でも言える、と覚えておくと便利です。volte は「回数」も「倍数」も表せる、応用範囲の広い言葉です。

volte を使うときは、しばしば più(より多く)や tanto(それだけ)を添えます。「cinque volte di più(5倍多く)」「tre volte tanto(3倍も)」のように。「〜倍多い」と比較を強調したいときに便利です。doppio は2倍に限られますが、volte は何倍にも対応できるので、大きな数を言うときの主役になります。

  • Guadagna cinque volte più di me.
    彼は私の5倍稼ぐ。
  • Questa città è dieci volte più grande.
    この町は10倍大きい。
  • Ho speso il triplo, anzi quattro volte tanto.
    3倍、いや4倍も使った。

mezzo: la metà
半分は mezzo・metà で

倍数の反対、「半分」も覚えておくと便利です。「半分の」は mezzo(形容詞)、「半分(の量)」は la metà(名詞)で表します。「mezza porzione(半分の量)」「mezzo litro(半リットル)」「la metà del prezzo(値段の半分)」のように。mezzo も名詞の性・数に一致し、mezza/mezzi/mezze と変化します。

「2倍」と「半分」をセットで覚えると、量の増減を自在に言えるようになります。「il doppio(2倍)」と「la metà(半分)」、「doppia dose(2倍の量)」と「mezza dose(半分の量)」。料理や買い物で「多めに・少なめに」と調整するとき、これらの表現が大活躍します。レシピを倍にしたり半分にしたりする場面は、日常でとても多いものです。倍数と分数をあわせて押さえておくと、数の表現がぐっと豊かになります。

ちなみに、より細かい分数(3分の1、4分の1)は、un terzo(3分の1)、un quarto(4分の1)のように、序数を使って表します。「2倍・半分」までは doppio・metà で、それ以外の分数は序数で、と整理しておくと、数量の表現が一通りそろいます。まずは身近な「2倍」と「半分」から、確実に使えるようにしておくのがおすすめです。日常の調整はこの二つでほとんど足ります。

  • Vorrei mezza porzione, grazie.
    半分の量をお願いします。
  • Costa la metà al mercato.
    市場では半額だ。
  • Aggiungi mezzo litro d’acqua.
    水を半リットル加えて。

Esempi quotidiani
倍数 日常の例文

最後に、日常でよく使う倍数の例文を集めました。声に出して読むと、性・数の一致や di の使い方が自然に身につきます。

  • un caffè doppio
    ダブルのコーヒー
  • una camera doppia
    2人部屋
  • il doppio del lavoro
    2倍の仕事
  • una dose tripla
    3倍の分量
  • il triplo del tempo
    3倍の時間
  • costa il doppio di prima
    以前の2倍する
  • cinque volte più grande
    5倍大きい
  • mezza porzione
    半分の量

Dove sbagliano i giapponesi
日本人がつまずくポイント

いちばん多い間違いは、形容詞の倍数を一致させ忘れることです。「2倍の量(porzione=女性)」は una porzione doppia と、doppio を女性形 doppia にします。una porzione doppio は誤りです。形容詞として使うときは、必ず名詞の性・数に合わせましょう。名詞の il doppio は不変なので、こちらは変化させません。

もう一つは、5倍以上に doppio の仲間を無理に使うことです。「5倍」は quintuplo より cinque volte が自然。日常では1〜4倍は専用語、それ以上は volte、と使い分けます。また「〜の2倍」と比べるときの前置詞は di(il doppio di me)。che ではないので注意しましょう。

  • una porzione doppio → ✅ una porzione doppia
    形容詞は性数一致
  • quintuplo(日常)→ ✅ cinque volte
    5倍以上は volte

Come parlano gli italiani
イタリア人はこう話す

イタリア人はバールで「un caffè doppio(コーヒーをダブルで)」とよく注文します。エスプレッソを2杯分の濃さ、または量で、という意味です。料理でも「dose doppia(2倍の分量)」は日常語。給料や値段の話でも「il doppio」「il triplo」が頻繁に登場し、増えた量や額を強調します。倍数は、生活のあらゆる場面に溶け込んでいます。値段が「2倍になった」「3倍した」という話題は、買い物や経済のニュースでも頻繁に出てきます。

大きな倍数を強調したいときは、volte tanto(〜倍も)という言い方もよく使います。「Costa il triplo, anzi quattro volte tanto!(3倍、いや4倍もする!)」のように、驚きを込めて。doppio と triplo を使いこなせれば、日常会話の量や値段の話はほぼカバーできます。まずはバールで un caffè doppio、と注文するところから始めてみましょう。一つ使えると、ほかの倍数表現も自然と口から出るようになります。

  • Mi dai una dose doppia di zucchero?
    砂糖を2倍の量くれる?
  • Il biglietto costa il doppio nel weekend.
    週末はチケットが2倍する。

留学生のサクラが、友人のルカと、パーティー用にお菓子のレシピを2倍にしようと相談しています。倍数がたくさん出てくる場面です。

👩🏽‍🦱 Sakura: Siamo in tanti. Facciamo una dose doppia di biscotti?
大人数だね。クッキーを2倍の分量で作る?

👨🏻‍🦰 Luca: Sì! Quindi il doppio di farina e il doppio di zucchero.
うん!じゃあ小麦粉も砂糖も2倍だ。

👩🏽‍🦱 Sakura: E le uova? Erano due, quindi quattro.
卵は?2個だったから、4個ね。

👨🏻‍🦰 Luca: Esatto. Però il tempo in forno non è il doppio, attenta!
そう。でもオーブンの時間は2倍じゃないよ、気をつけて!

👩🏽‍🦱 Sakura: Giusto. Quasi facevo cuocere tutto il triplo del necessario!
そうだった。危うく3倍の時間焼くところだった!

🎯 Mini-sfida
🎯 ミニチャレンジ Mini-sfida

次の5問、倍数を正しく使えますか?性・数の一致と volte に注意して挑戦してみてください。答えは下のトグルで確認できます。

  1. 「ダブルのコーヒー」:un caffè ___
  2. 「2倍の量」(porzione・女性):una porzione ___
  3. 「彼は私の2倍稼ぐ」:guadagna ___ ___ di me
  4. 「5倍高い」:costa ___ ___ di più
  5. 「3倍の値段」(名詞):___ ___ del prezzo
答えを見る / Vedi tutte le risposte

1. doppio(男性 caffè に一致)/2. doppia(女性 porzione に一致)/3. il doppio(名詞、di で比較)/4. cinque volte(5倍以上は volte)/5. il triplo(名詞は不変)。ポイント:形容詞は性数一致、名詞 il doppio は不変、5倍以上は volte、比較は di。

Quiz
理解度クイズ

(クイズ準備中)

Domande frequenti
よくある質問

倍数について、A2レベルの学習者からよく寄せられる質問をまとめました。性・数の一致や volte の使い方など、つまずきやすい点を確認しておきましょう。

「2倍」はどう言いますか?

doppio を使います。形容詞なら una dose doppia(2倍の分量)、名詞なら il doppio(2倍の量)。「〜の2倍」と比べるときは il doppio di… と di を使います。

倍数は性・数に一致しますか?

形容詞として使うときは一致します。una porzione doppia、dosi triple のように。名詞として il doppio、il triplo と使うときは不変です。

5倍以上はどう言いますか?

数字+ volte で表します。cinque volte(5倍)、dieci volte(10倍)のように。専用語(quintuplo など)もありますが、日常では volte が自然です。

doppio と triplo の名詞用法は?

il doppio(2倍の量)、il triplo(3倍の量)のように、男性単数で使います。Guadagna il doppio di me(私の2倍稼ぐ)のように、比べる相手は di で導きます。

「ダブルのコーヒー」は何と言いますか?

un caffè doppio です。バールでエスプレッソを2倍の濃さ・量で頼むときの定番表現です。doppio は名詞 caffè(男性)に一致しています。

伊検4級・3級に出ますか?

倍数は数の表現の一部として出題されます。doppio と triplo の使い方、性・数の一致を押さえておくと安心です。


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